2015.10.21
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シュジンは、ある日、私にこうつぶやきました。
「ニホンジンにはカミサマがいないよ!!」
シュジンいわく、日本は食べ物があふれ、仕事があって、日本人はすばらしいテクノロジーに囲まれている。
でも日本人には神様がいない、だから、誰ひとりとして幸せそうに見えない、というのです。
「だから、わたしは、にほんじんたち『かわいそう』だとおもいます・・・」
シュジンは深刻な顔で私にこう語りかけました。
でも、日本にはクリスチャンもいるし、教会に行く人もたくさんいるけど・・・と反論する私に主人は一喝しました。
「かんけいない!キョウカイにいってもいかなくても、いっしょだよ!彼らたち、日本人のクリスチャン、ベンキョウばかりしています・・・べい!」
とシュジンは腰をかがめて、片手で本をもって、もう片方の手で辞書のページをめくるようなしぐさをしました。
日本のクリスチャン達は頭のなかに神様というイメージを持とうとしている。でも自分は違う、自分はいつも、ここ、自分の心の中に神様をもっている、とシュジンは彼の胸を叩いて、私に神様の存在をアピールするのでした。
ブラジルはカソリック、プロテスタント、といろいろ宗派は分かれますが、基本的にはクリスチャンです。そしてサルバドールにはこうしたキリスト教の宗教とアフリカからの土着の宗教が入り込んでいます。
けれどもこうした宗派のちがいはあまり重要ではありません。
「今日もいいお天気でありがとう神様」、「朝ごはんをありがとう神様」、「今日も一日守ってください、神様」・・・こんな風に、神様はブラジル人がいつも心に抱いている、とても身近な存在(イメージ)なのです。
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