ベースをつくる 聴けるようになろう 話せるようになろう 究極のスピーチメソッド

 ベースをつくる

 1  なりたい私のイメージをもつ
 2  継続のチカラ 毎日つづける
 3  とにかくエキスポージャー
 4  スポーツと思って継続する!
 5  文法学習もスポーツ
 6  文法は自分でどんどんやる
 7  踊り場でこらえる
 8  数字で成果をチェックする
 9  ネイティブ
 10 何を先にやればいいの?早わかりマップ

ここでは英語が話せるようになりたい!英語でコミュニケーションがとれるようになりたい!と思ったら、まずしなければいけないことを掲げています。
どれも英語貴族になるためには必須のことですが、日本の英語学習者にとっては、目からウロコのことかもしれません。どうぞ一読して、英語ライフスタートのヒントにしてください!
1 なりたい私のイメージをもつ

ます、あなたが、コミュニケーションが自由にできる、自分のいいたいことを100%伝えられて、相手の言っていることが100%わかる英語貴族になったら、あなたはどこで、何を、どんなふうにしているでしょうか?

英語貴族になった自分、そのイメージを具体的にノートに書いてみてください。

このイメージは具体的であることが必要です。

具体的でないイメージ 「英語で外国の方と会話できる。英語圏で仕事ができる」NG
どこで、どのような外国人と、どんな仕事?自分はどんな話題を話しているの??

具体的なイメージ「ニューヨークのソーホーにあるギャラリーでアーティストのパーティに招かれ、他の招待客と笑顔でアートや日本の話をしている自分」
ここまで具体的なイメージは、必ずあなたが英語貴族になる後押しをしてくれます!!

なぜイメージが必要か?

スポーツの世界には、実力があるのに、本番で失敗する選手というのが必ずいます。一体何が悪いのでしょうか?どうして本番で実力を発揮できないのでしょうか?それは成功するイメージが欠けているのです。このような選手にはイメージトレーニングが有効です。十分な成功体験をイメージすれば、自分の自信も沸いてきて、実際のパフォーマンスもこのイメージに近いものになります。

英語貴族になるためのイメージもこれと同じです。自分がきちんとコミュニケーションができるというイメージを強くもって、私の推奨するスピーチメソッドを実践していただくと、実際のスピーチがとてもスムーズになり、「本当に英語を話す」という感覚を体験できます。

さらに、外国人と話すときに自信と度胸がついてきます。

そして自分の目標、なりたい自分が明らかになりますので、英語習得にもより身が入るようになります。
2 継続のチカラ 毎日つづける

まず、英語は何はなくとも、毎日継続してください。

一日三時間勉強して、一週間勉強しない、というのはダメです。

週に1回まとめて勉強、それを5年続けた人、そして毎日10分を5年続けた人では、後者の方が英語力がついています。

私が、トフルの点数が伸びずに、くさってもう投げやりな態度になった時、私のよきメンター(指導者)であった先輩が私にこう言って、諭してくれました。好きな英語の歌をきいたり、映画をみたりしながら、少しずつ英語に触れて、息抜きしてください。今までの十の力を七とか六に落としてでもいいので、とにかく継続することです、とアドバイスしてくれました。
3 とにかくエキスポージャー

自分の英語力が一番伸びる環境というのは、英語に対するエキスポ―ジャー(exposure)がとても高い環境です。エキスポージャーについてちょっと解説しておきます。

エキスポ―ジャー、これも日本では正しく使い方が理解されていない英単語です。英語を話すとき、書くときには、このエキスポージャーの使い方に特に注意が必要です。エキスポ―ジャーというのは、特定の環境に対して自分自身をとことん「さらす」ことです。 こうして得られる経験をエキスポ―ジャーというのです。

私たちは、日本で生活する日本人ですので、何から何まで英語づくめにすることちょっと難しいでしょう。それなりの気合とこだわりが必要だと思います。自分にはできない、とあきらめてしまう方もいるかもしれませんし、よし、と思っていろいろ英語漬けにしてみても、結局は長続きしないかもしれません。
それならば、最初から徹底した英語づけを目指さなくてもいいです。身近にできるところから、少しづつ生活の中に英語を取り込んでいく、という方法をどうぞ試みてください。

1 携帯電話の言語設定を英語にする。
2 新聞、テレビ、音楽などどれか一つを英語に変える
3 毎日毎日、英語の歌を口ずさんでみる
4 一日かならず一つは英語でEメールをうってみる

これだけでも継続するのは大変だと思いますが、こうしたプチ習慣を日々の生活に取り込むだけでも、英語のエキスポ―ジャーが高まるという意味では、だいぶ違ってくるのです。
4 スポーツと思って継続する!

かつて、私が留学し、仲間と会話ができず困っていた時、カナダ在住の先輩がこういいました。
「英語はスポーツだと認識して、日々トレーニングすること!」
これは英語を勉強する上での心構えともいえる姿勢でしょう。後から私達、日本人の英語難民は受験勉強の中で英語は勉強するもの、勉強科目の一つ、という認識を頭の中にガッシリと埋め込まれています。ですから、単語を覚えたり、練習問題に頼ったりと、とかく「勉強」してしまいがちですが、実際のところ、英語は勉強ではありません。反射神経と運動神経を養っていく、一種のスポーツと捉える方が適切です。何かを覚え込むのではなく、日本語を話す中では滅多に使わない特殊な反射神経や、特別な運動能力の鍛練と思った方が、上達が早くなります。英語は勉強するものではありません、スポーツです。運動の種目の一つだと思って、着実にトレーニングを続けてください。これが一番の近道です。

英語はスポーツなので、日々英語に接することが非常に大切になってきます。進歩がなかなか見られないから、と諦めずに、毎日五分でもいいので、継続することです。
5 文法学習もスポーツ

文法の身につけ方も、これと同じことが言えます。皆さんは受験英語で、いやというほど文法を勉強したのではないでしょうか?いわゆる国際的な場で、人種を問わずみんなが英語で話し、議論をする場面を「英語界」と呼ぶことにします、実戦英語の文法、すなわち英語界で使われる文法は、ある文法ポイントを重視します。つまり、英語界では、時制にそったS(主語)V(動詞)のきちんとした一致、その一致を瞬時に発することがもっとも重要なポイントになるのです。「英語貴族と英語難民)SV時制条件反射、第四章、1参照)

多くの英語難民の方は、この実戦には欠かせない文法をうる覚え、あるいはおそろかにして、実戦ではさほど重要でないポイント、その点ができなくてもコミュニケーションということにおいては問題がないような細かい点を、試験にでて差がつくポイントだからと真剣に覚えこみます。

実際に使えるとは、自分のいいたいことが咄嗟に口をついてでてきて、さらに相手の言っていることを、きちんと理解することができる、ということです。これには伝わるための正しい主語と動詞の対応関係を、コンマ1秒くらいの速さで、瞬時に頭の中にイメージとして呼び起こさなければいけません。これは勉強というよりも、むしろスポーツです。絶え間ないトレーニングによって、瞬時にパッパッとSV時制の正しい対応が作れるように、自分の脳みその反射神経を鍛えていくのです。

中学生からずっと勉強している文法ですから、皆さん、ある程度の基礎知識はあるでしょう。だから、文法は点数がとれていたから大丈夫と自分で納得して、この反射神経をきちんと鍛える、というところまでトレーニングをしないのです。数秒かかって正しい対応関係がわかったというレベルで文法はOKとして、他のあまり意味のない知識を詰め込んでいるのです。
繰り返しますが、この姿勢では英語は話せるようになりません。条件反射として瞬時に正しいSVの反応が作れるようにならなければ自分のいうことを伝えることができなくなり、相手のいうことも理解できなくなります。
6 文法は自分でどんどんやる

文法、ルールにとらわれていると英語が話せなくなる、日本人の文法重視は問題、という批判はよくありますが、これははっきり言って検討ちがいです。

文法をしっかりやらなければ、英語はいつまでたってもできません。

日本人はエネルギーをかけるポイントが違っているのです。

前置詞とか、冠詞、こうした内容に気を取られて、肝心のSVと時制の一致がおろそかになるのです。

日本人で中学英語を勉強した人なら、この基本の仕組みはわかっているハズです。
まず1回文法の参考書などでおさらいして、そのあと練習問題をがんがんやって記憶に定着させてください。

問題集はかならず時間を計って解きます。そして何がSで何がVか、これにまず重点をおいて解答を考えていきます。

これは、日本語で解説を読み、日本語で理解するのですから、日本人は自分でできます。

いわゆる試験勉強だと思ってどんどん自分でやっていけばいいのです。英語の勉強も自分でできるところ、学校に頼るところ、ネイティブに聞かないとわからないところ、これを明確に区分してリソース(時間とお金)を有効に使いましょう。

詳しくは私のブログや「英語貴族と英語難民」で詳細に説明していますのでご参照ください。
7 踊り場でこらえる

試験勉強とちがい、語学の能力は直線で上がっていくわけではありません。
勉強時間があれば、それだけ点数(結果)が上がっていく、というわけではないのです。

語学の能力は階段状にあがっていきます。

できるようになったと自覚するまで3-6ヶ月かかります。

多くの日本人はこの期間に耐えられなくて、勉強を止めてしまいます。

勉強に挫折して、英語学習をストップ、そしてまた英語をやらなければなぁ、ということで思い出したように始めだすわけです。そしてまた、成果があがらないからと止めてしまう・・・

この繰り返しでは英語はいつまでたってもできるようにはなりません。

まず、この英語力が伸びるまえの時期、階段の踊り場で、止めずにしっかり勉強してください。
8 数字で成果をチェックする

英語ができるようになる!という目標をたてても、自分の成果が見えないとやる気になりません。ですから数字で自分の成果がチェックできるようにするべきです。

数字で成果を把握、というとトイックの点数を意識する方がいます。まず500点になる、800点を目指すなど、点数の目標だけを数字で成果をはかる方法だと思う方が多いのですが、かならずしもそうではありません。

今は「ネイティブと何も見ないで会話する」ことはできないが一年後には最低1分は話ができるようにしたい、とか、外国人の友達を最低3人は作るようにする。英字新聞一面の最初の記事を5分で読めるようにする。ボキャブラリーを○語増やす、など数量把握の方法はつきません。

まずは自分でしっかり目標を決めて、英語力向上をどうやって数字で把握するか、これを考えてみてください。
9 ネイティブ

ネイティブレッスンが必要、と話すと皆さんかならず、えぇ、それはハードル高すぎ!もうちょっと基礎力がついてからネイティブレッスンでしょう!とドン引きモードになります。

私が本当に不思議で不思議でしょうがないのは、こういうところです。

皆さん英語でコミュニケーションをとりたい、それを目標にしているのに、なぜその実践を避けて、ある日、突然ネイティブと劇的に会話ができるようになる、と思い込めるのでしょうか?

英語はスポーツだといいました。

サッカーにたとえれば、基礎体力作り、基本的なパス練習、ディフェンス練習、シュート練習、こうしたことに加えて、日ごろからチームに分けて試合をしたり、他のチームと練習試合をしたりするはずです。そして実際の試合で勝つためにはどうしたらいいか、選手は動き方を学ぶのです。

一度も試合を経験することなく、パスの練習、ウエイトトレーニング、シュート練習などあらゆる練習を限りなく行い、ワールドカップで優勝しよう、そうおもっている日本人選手(チーム)がいたとしたら、どう思いますか?かれらは間違いなくワールドカップで優勝できると思いますか?

答えは明らかですよね。

人によってはネイティブとのプライベートレッスンをやっても英語が上達しなかった、という人もいます。ですがそれはやり方が悪いのです。レッスンを受けるにはそれなりの準備とそのフォローの仕方があります。これは「英語貴族と英語難民」に書いてあります。

ネイティブに教わる、これは誰にきいても間違いなくいう英語上達法の一つです。

ネイティブ先生の見つけ方、これも拙書に記載してありますので、これらを参照にして、ぜひ、ネイティブの先生あるいはお友達をみつけてください。
10 何を先にやればいいの?早わかりマップ

どういうことから先に始めればいいのかわからない、というご質問にお答えして、英語、何をいつやればいいのか、これをマップにしました。

1 英語を毎日続けるようにします。
2 文法を短期間で仕上げます
3 上記1,2と平行して、自分の言いたいことを伝わる英語にし、音読、暗記して人前で話し、生きた英語表現を身につける、これをやっていきます。


上記サイクルを繰り返すことによって、英語がずいぶんわかるようになっていきます。

詳細は「英語貴族と英語難民」「ビジネス英会話 最強のワードチョイス」をご参照ください。

 聴けるようになろう

 1  こうすれば必ず聴ける、リスニングの心構え
 2  英語は聞けなくて当たり前!英語の聞きにくさ
 3  リスニング力UP!スペシャルプログラム
 4  リスニング法NG集、これをやっても永遠に聴けるようにならない
 5  力が見えるまえに止めてしまうこと
 6  聴くためのトレーニング総論
 7  リスニングテキストの選び方
 8  リスニングのテクニック
 9  長文リスニングのテクニック
 10 さらにリスニング力をアップしたい人へ・・
 11 英語で一日を考える

こうすれば必ず聴ける、リスニングの心構え

1 はじめに

多くの日本人から、どうすればユキーナさんのように英語ができるようになるりますか?なにかいい上達方法はありませんか?と聞かれます。
そしてこちらから、「英語の何に困っているのですか?」とたずねると、ほとんど方はまず、聴くことができない、相手の言っていることが聞き取れない、何を言っているのかわからない、とリスニングを問題にします。
そして次に多いお悩みは、「話せない、とっさに口をついて英語がでてこない」とうことです。
やはり日本人が経験する、大きな「つまづき」はこの二つ、リスニングとスピーキングにあります。
もともと英語圏で生まれ育ったりする人には簡単なことですが、でもハーフでも帰国子女でもなんでもない、風通の日本人には難しいのです。
ここでは、このような海外経験もなかった私、日本で普通に英語を勉強していた私が、どうやって英語を聞けるようになったのか、そのリスニング力向上方法をお伝えします。 

一体何をどうやって勉強したらいいのやら・・と悩んでいらっしゃる方、
リスニングテキストもいろいろ試したけど、いっこうに聞けるようにならない!とスランプに陥る方、
あぁ、もうすぐトイック(トフル)のテストがあるのに・・と青くなっている方、

このようにリスニングで悩む方々に目からウロコの解決策をお伝えします。
2 英語は聞けなくて当たり前!英語の聞きにくさ

留学を希望する大学院を最初に訪れたのは2001年の冬でした。
これは拙書「英語貴族と英語難民」にも書きましたが、あれほど一生懸命英語を勉強していたのに、「もうちょっと英語を流暢にはなせないのか!」と学務長のアメリカ人から言われ、頭にガツンと一撃をくらいました。
予備校の先生に、「ショックを受けました・・・」とメールを書いたところ、
日本で生まれ育って、日本語を使って生活しているのだから、聞けないのは当たり前、まず相手のいうことを良く聴いて、内容を理解し、その返答を簡単な英語で返すこと、会話はそこから始まります。
というコメントをもらいました。
そうか、リスニングをやろう、聴けるようにならなければ、と私はリスニング対策を目の色を変えてはじめたのでした。

世界で話されている多くの外国語のうち、広く使われている言語は、英語・スペイン語、中国語などいつくか代表的なものがあります。ですが、他の汎用性の高い言語、スペイン語や中国語と比べ、英語は特に聞きにくいと思います。
たとえばラテン系の言葉イタリア語と比べてみましょう。イタリア語の聴きやすさ!英語とは比べ物にならないほど、超ききやすいのです。

もともとイタリア語と日本語は母音を共通にしています。音自体が似ているのです。さらに、文法上、はっきり発音しないと意味が伝わらないようになっているのです。
たとえば、もっとも基本的な動詞「行く」を取り上げてみましょう。
英語だと、私が行こうとあなたが行こうと、彼・彼女、あるいは奴らが行こうと、誰が行っても「Go」です。例外として三人称単数で現在のときだけ、Goesとなりますが、未来系・過去形は何の変化もありません。どの人称が主語であっても過去形のwent、未来系のwill goは同じです。 一方イタリア語では、私が行くのはVado,キミが行くのはVai,英語でGoesとなるところは、Va、私たちはアンディアーモ、彼らが主語になったらこれまた形が変わってVannoとなります。はっきり発音しないとわからない言葉なのです。

逆に言えば、はっきり言ってもらえばもちろん、「聴きやすい」言語なのです。


これに対して、英語は特殊な発音もあり、国によって、人によってアクセントもまちまち・・Did youをコンマ0.001くらいのスピードで言って、ジュとだけ響かせ、一体全体Do youなのか過去形のDidなのか考えている暇にどんどん話が先にすすんでしまう・・なんていうことが、頻繁におこります。

英語はもともと、聴けないのは当たり前なのである。
聞けなくなってくると、英語がますます嫌になってくるのは人の常でしょう。ではどうすればいいのでしょうか?
3 リスニング力UP!スペシャルプログラム

聴きにくい言葉をスムーズに聴けるようにする、それにはいくつかコツがあります。

• まず、リスニングに関してみんながやっている間違いを避けるようにします。
世の中にはさまざまなリスニング指南書、メソッドがありますが、簡単そうにみえて、実際はリスニング力が身につかないものもあります。こういうものにエネルギーとお金を割くのではなく、確実にリスニング力がアップする勉強方にスイッチしていかないといけません。

• 総論:「聴く」中心ではなく、「話す(音読)」中心のトレーニングに変えます。
→ 後述しますが、リスニング力が飛躍的に伸びるのは、自分の声で発音された英語を自分の耳で聞き、その声を自分の脳に届けた時です。

ベースリスニングトレーニング:シャドウイングを身につけます。

• リスニングテキスト(教材)の選び方
本当に効果的にリスニングトレーニングができるテキストを選び、それに沿って訓練をしていきます。
• ボキャブラリーの増やし方

• 各論1 会話文のリスニングテクニック
まず短い会話文を聞いて、リスニング力の強化を図ります。

• 各論2 長文のリスニングテクニック
次に、プレゼンテーションや講義、セミナーで相手があるテーマについて講座をしているとき、その内容を理解するためのリスニング方法を身につけていきます
• 映画でリスニング力を確実にあげる方法
映画はとてもいい教材ですが、皆さん間違った勉強方法をしているので、直接英語力、特にリスニング力アップに結びついていません。ここでは正しい英語教材の学習法を紹介し、確実にリスニング力がアップするようにアドバイスしていきます。

• あと一歩のリスニング力Up、スーパーメソッド
もう、あと数点で目指していたスコアに届く、ここまで伸びてきたリスニング力をさらにもう一歩伸ばす、そのためのスペシャルテクニックをお伝えします。
こうしたプロセスを経て、徐々にリスニングの力をつけていきましょう!
4 リスニング法NG集、これをやっても永遠に聴けるようにならない

エキスポージャーゼロの勉強

みなさん、お持ちの辞書でExposureという単語を引いてみてください。

さらす、さらされること、さらされていること(状態)、暴露、こんな訳が並んでいると思いますが、実は、これらはどれも、この単語の的確な意味ではありません。

エキスポージャーとは「何かを習得できるような実体験をもつこと」あえて訳すとこのような表現になります。

ある環境に自分をどっぷり漬けて、逃れたくても逃れられないほど、あなたの周囲にあるものが溢れている状況、「これをエキスポージャーがとても高い」と表現します。

例えばあなたが今、アメリカに行ったとします。右を向いても左を向いても、朝から晩まで、どこに行っても英語です。駅・学校・トイレ・風呂、自分の頭の中以外、至るところに英語が溢れているので、このような環境は、自分自身を英語にさらす、英語漬けにするという意味で、英語に対するエキスポージャーがとても高いのです。

英語が聞けるようになる、には英語に対するエキスポージャーが必要不可欠です。
日本は経済大国ですが、国際化という観点からはまだまだ、遅れているといわざるを得ません。

東京で生活しても、ニューヨーク、ロンドン、シンガポールのような国際都市で生活するようなエキスポージャーを得ることはできません。

ただ心がけ次第で、自分の生活の中の英語に対するエキスポージャーを増やしていくことはできます。

•  TVの英語放送、ラジオ講座などを四六時中聴く、常に耳に入る音声は英語にする
•  日常に英語を取り入れる、今ある日常の習慣に英語を取り入れていく、お風呂、トイレ、歯磨き、数分間でも英語に接するようにする
5 力が見えるまえに止めてしまうこと

日本人には知られていませんが、英語、とりわけリスニング能力のレヴェルの上がり方にはある特徴があります。それは時間と効果(能力・実力)が比例していないとうことです。時間をかければ、リスニング能力が上がっていきますが、比例直線のように力が毎回のびていく、のではなくて、階段状にあがっていくのです。

2ヶ月から3ヶ月はまったく聞けるようにならない、という状態があって、あるときふっとテストの点数があがるのです。

日本人は、効果が見えない、と言ってリスニングの勉強を止めてしまう人が多いのですが、それは違います。点数に表れてこないだけで、じっくりと力はついています。

ですから、3ヶ月やってもぜんぜんダメだ・・・とあきらめず、ひたすらトレーニングを続けてください。

かならず力はついてきます。最低でも6ヶ月は続けてください。
6 聴くためのトレーニング総論

沈黙はだめなり‐「聴く」中心ではなく「話す」中心のリスニング

日本人はリスニングの練習をするときに、声に出すこと、発声をほとんどしません。これは大きな間違いです。リスニングの為の、聞けるようになるための訓練ですが、あるが、実は、この発声、実際に声に出してみるということが聞けるようになるために一番大切な練習なのです。
人間の脳の構造、聴くことのメカニズムをお話しましょう。

日本語は小さいときから、自分の声で発声し、その発声した音を自分の耳がきき、またの内容を自分の声で話し、聴くというサイクルを通じて身につけます。
けれども英語については、自分の声で発声するということがほとんどないのです。すると人間の脳は、自分の声で発した言語を自分の耳を通じて聴く、ということがないのです。これでは一連の耳→脳→口→耳というサイクルが回っていかないのです。

私はイタリア語の聞き取りにも、何の抵抗も持ちませんでした。最初から聞き取りは楽にできました。これは、グループレッスンの間中、ネイティブが言った内容をまねして発音する自分の声を録音し、行き帰りの電車の中で繰り返し聞いていたからです。
耳で認識した音を、自分の声を通じて再現し、それをまた自分の耳を通じて、脳に言語の音として認識させているのです。

リスニングを伸ばすには、自分の声で発音することです。耳は自分の発した声を聞いて、言語の情報を頭にインプットします。リスニングができるようになりたければ、繰り返し音読し、自分の声で発した英語をたくさん自分で聞く、これを行ってください。
特に英語のリスニングを苦手とする人の中には英語を発音することに極端にコンプレックスを感じている人が多いように思います。ネイティブの発音でなければダメという考えは捨てて、自分の発音・アクセントでも、何度も何度も英語を口にだしてみることです。自分の声で口に出して発しない限り、頭はそれを語学の情報だとして認識しないのです。

ベーストレーニング

聞くためのトレーニングとしては、まずはこのシャドウイングをお勧めします。

通訳学校では、まずこのトレーニングをやらされるそうです。私もこれでトルフなどの点数をアップし、そして今も毎日続けているトレーニングがこのシャドウイングです。
英語のニュース、ドキュメンタリーなどのプログラムでネイティブが話す内容を、ワンテンポ遅れて繰り返す練習です。

このシャドウイングをする上では以下のことに注意してください。

ひとつ、意味を考えないこと:まず音になれて、ひたすら耳で聞いた音を声帯まで落とし、自分の声で発するこれに集中してください。意味を考えると音が追えなくなってしまいます。

二つ、毎日つづけること:シャドウイングは反射神経を鍛える練習、スポーツだと割り切って、普段まったく使うことのない筋肉(反射構造)を鍛えるつもりで、毎日継続してください。一日5分でも10分でもいいので継続することです。
7 リスニングテキストの選び方

教材の選び方ハード編

まず音声がある(デジタルデータ)で、その音声のトランスクリプト(発言内容を文字で再現したもの)が準備されているものを選んでください。
各種英語検定の教材、トイック、トフルの教材、問題集などからレベルやボリュームを考慮して選んでください。

教材の選び方(ソフト編)

会話のスキットと長文のスキットこの二つが練習できるものがいいでしょう。
トイック・トフルなどが出ていると思いますが、実用性という点からはトフルの教材を薦めます。

ボキャブラリー語彙の増やし方

自分はリスニングができない、単語がそもそもわからない、こう考えている方のために、ボキャブラリーアップの方法をお伝えしておきます。
かつて単語帳を使って勉強した方もいると思いますが、単語帳というのはあまり身につきません。単語が実際に使われている状況で、こういう意味合いを含むときに個の単語を使うのだ、と身につけながら覚えるのがいいのです。
単語を覚える数ある問題集の中で、私が実際に使ったテキストは下記です。

「TOEFLテスト基本ボキャブラリー」「TOEFLテスト応用ボキャブラリー」仲本浩喜 角川SSコミュニケーションズ 文化、歴史、科学、宇宙など、テーマごとに講義のような文章が話され、その中で実際に単語を覚えることができました。最終的には、このリスニングのエキササイズで必要な文章暗記というトレーニングのネタになる文章もたくさんでていますので、持っておいてもいいと思います。
8 リスニングのテクニック

会話リスニング特訓

前述の要領に従って、教材を選んだら、実際のトレーニングに移っていきましょう。

 1  まず最初になにもみないで聞きます
 2  そして問題があれば、問題を説いて、答え合わせをしてください。
ほとんどの方はリスニングの勉強をここで終わりにしますが、実はこの後が、リスニングトレーニングの本番なのです。
 3  スクリプト(文章)をみて意味を理解します。単語、イディオム、わからない文法はここでひとおりチェックしてください。
 4  次にリスニングの文を音読します。最低でも100回は音読してください。回数がわからなくなるので、正を書いてチェックしましょう。
 5  次にスキット全体を暗記します。暗記した内容は他人に聞いてもらったりして、チェックするといいでしょう。
間違えずに暗記できたら、次のスキットに移り、まず聴く、問題を解く、スクリプトを見て内容理解、音読、暗記と行っていきます。意味を理解する、音読する、そして最後に暗記する、これがリスニングのトレーニングの根幹なのです。

会話リスニングのポイント
テストでは最後のスピーカーのセリフに問題を解くためのヒントが隠れていることが多いので、ここを注意して聞きましょう。
例えば次のようなスキットがあったとします。
Woman : “Hoo! all the exams have just been over!”
Man: “Yeah, now we can go out for drinking at the bar, are you goanna come tonight, aren’t you? ”
Woman : “Well, I would love to. But I don’t think I can finish my assignment before midnight.“
Q: what is the woman likely to do tonight?
a) Going out for drinking
b) Taking a rest
c) Studying for exam
d) Preparing her assignment

このスキットの内容を日本語でみてみると下記のようになります。
女性:「あー、やっと試験も終わった!」
男性:「ほんとだね、これでやっとバーに繰り出せるね・・君もくるだろう?」
女性:「そうね、すっごく行きたいけど、自分の割り当てを準備するのに夜中すぎまでかかると思うわ」

この日本語の内容から明らかなように、女性は行きたいと思っているのですが、自分がやらなければいけない仕事があるのでいけない、こうやんわりと断っているのです。ですから正解はdの仕事(assignment)をする、という選択肢になります。

would loveは「本当だったら超いきたいんだけどなぁ・・」というニュアンスを含んだ否定のニュアンスをもつ言葉です。このスキットのポイントはbutが聞けるかどうかで、これが聞ければその後の発言内容、仕事(assignment)が終わらないだろう、へのつながりが理解できると思います。

会話のリスニングでは、こうした日常会話の言葉の使い方や、ポジティブなのか、ネガティブなのか、そのニュアンスを伝える言葉、イディオム、言い回しを聞いて理解することができるかどうか、それがキモになります。
会話のリスニングトレーニングでは、まずこの会話を聞き、問題を解き、そしてスキットをみて内容を理解します。”Would love to “という言葉のニュアンス、使い方、そしてassignmentなどの単語の意味と使い方をッチェックします。

そしてこのスキット自体を100回くらい音読するのです。それが済んだら暗記です。
この作業によってリスニングの基礎の、自分の声で話す英語を自分の耳が聞き、脳に情報を伝える、という流れが可能になります。
聞けない理由

答えあわせとスキットチェックで、自分の聞けなかった箇所が明らかになります。すると次は、なぜこれが聞けなかったのか、その原因を考え聞けるようにするにはどういうトレーニングが必要か、ということを確認していきます。

1 音がとれない、聞き取れない

例えばI am going toは I’m gonnaアムゴナに聞こえます。早い話者だと、アとゴしか音としてリスナーの耳に届かない場合もあります。このように音が消える(リエゾン)はスクリプトを見てチェックしてください。

2 音は聞けているが意味がわからない

先の例のアゴナ(I’m gonna)という音自体はきちんと聞き取れているが、これが一体何を意味しているのか、意味がわからないとことがあります。さらにその理由としては、
1)基本動詞の使い方を十分に理解していないケース、
2)頻出のイディオム(慣用表現をしらないケース)があります。

基本動詞の使い方は実際のドラマや映画で多用されますから、こうした教材から実際の使い方を覚えてください。イディオムはボキャブラリーと同様、実際の例文を通じて覚えていってください。音読をたくさんしてリエゾンや表現に慣れてください。

勉強仲間がいれば、お互いに役割を決め、実際の会話を行っているように読んで、暗記した内容をチェックすることもできます。仲間を作って必ず音読と暗記ができるようにしてみてください。

そして音読、暗唱は、できることならなるべく大声でやりましょう。英語になった自分の声を脳天に響かせ、言葉として自分の脳が認識することが大切なので、なるべく大きな声で、頭が認識しやすいように絶叫するように読んでみましょう。
9 長文リスニングのテクニック

長文リスニングで良く言われる例えですが、長文リスニングは心電図反応に似ているというのです。
試験などで、バーッと長い英文が流れると、心電図のように、最初はピッ、ピッ、と反応するものの、ある時点からはピー・・・と反応がなくなる、そんな風に理解度がゼロになっていく、らしいのです。

長文読解ではこの心電図反応を「ピー・・・」という横平行線にしないで、説明が終わる最後まで、文章に食らいついていくことが大切です。

長文のリスニングにはある決まったコツがあります。

ポイント1 スキットの最初にとにかく集中する
これは英語の特徴ですが、理路整然と話すためには、最初に問題点を提起し、次にどういう順番で説明するか、という流れ、話の目次について触れますから、そこを聞きのがさないことです。
“Good morning everyone, thank you for coming this sustainable development seminar. Today, I will first explain the basic concept of the sustainable development then, demonstrate a couple of examples of recent constructions implemented this concept , and finally speak about recent issues so that we may be able to develop our ideas how this committee should deal with those issues. ”
「みなさんおはようございます。本日はこの「持続的発展」セミナーにお越しいただき、有難うございました。本日はまず、「持続的発展」の概念を説明し、この概念を使用して建築された具体的をご紹介します。そして最後に現在の問題点を指摘し、我々の委員会が問題解決のために今後どのように取り組んでいけばよいか、を考えるヒントにしていただこうと思います。」

このように、英語というのは非常に理論的、ロジカルな言葉ですので、First, second , finally, in coclusion, など、論理の流れを追いやすい言葉なのです。 こうしたヒントに注意してまず、全体を把握する、この姿勢が大切です。

ポイント2 同じか違うものか、異同に着目する

繰り返しになりますが、英語というのはとても論理的で、はっきりした言語です。ですので、ある言葉Aがでたら、これと同じもの(似たもの)としてBを説明し、また反対の、異なるものとしてCを説明する、ということが良くあります。
こうした異同、イコールなのか、ノットイコールなのか、これに着目するだけで、長文の英語がぐっと聞きやすくなります。
この異同を探すときには、単語に注意して聞いてみることです。
「同じ」という単語には、same similar, identical, closeなどがあります。
「違う(異)」という単語は different, opposite, on the other hand, contrary to, などがあり、さらにHowever, nevertheless, butなどにも注意が必要です。

ポイント3 対比

異同がとらえられたら、さらにこの対比に注意してきいてみると、長文がぐっと聴きやすくなります。すべての英語の文章にはこの対比が隠れている、といっても過言ではありません。実際にメモをとってもかまわないですし、頭の中で下記のような表を作って聴いていくと、話の要点が整理しやすくなります。

対比するポイント コア概念、対象 対比させる概念、対象
時間 今、現代 昔、○○年前
エリア(地理的範囲) 東京、日本 大阪、地方、欧米、外国
私、日本人 あなた、友人、家族、外国人

英語の比較表現、than を使う表現、のほかに、While, on the other hand, whereas, compared toなどの対比のために使われる言葉には十分注意しましょう。

ポイント4 時間と場所

日本語はあまり時間を意識しないで話せる言語ですが、英語は逆にいつも話しの核に時間、という概念があります。話している時点からみて、いつのことを話題にしているのか、これに注意を傾けないと、話が支離滅裂になってしまいます。
下記のような時間軸をいつも頭の中に思い描いて話を進めていくのがいいでしょう。


長文トレーニング
長文のリスニングトレーニングも基本的には、会話のトレーニングと一緒です。
1)まずは同じものを最低20回は聞くようにしましょう。
2)次に単語の意味、文法チェックをして、意味を100パーセント理解しましょう。
3)音読をしましょう。これも一つのダイアローグを100回は繰り返してください。
4)暗記をしましょう。これは段落ごとにわけて暗記をし、最後に最初から最後まで通して暗記してみましょう。自分だけではなぁなぁになって暗記をしなくなるので、かならず誰かにきいてもらうといいでしょう。

どれだけ力がついているか?長文リスニング力をチェックするには?

こうしたトレーニングを三ヶ月くらいつづけたら、まずは二ヶ国語解説のある外国人スピーカーが来て話すセミナーに参加してみましょう。なんとなくわかる、話の最後まで単語をおうことはできた、という実感がでてくるのではないでしょうか?

もちろんトイックやトフルの試験を受けるのも一つの手です。
海外のTVプログラムを見てみましょう。ドキュメンタリーやインタビューものがお勧めです。ドラマは面白いのですが、字幕なしだとほとんど理解できないと思いますので、まずは話すスピードも一定で、理論を追いやすい、ドキュメンタリーやインタビューにするべきです。
10 さらにリスニング力をアップしたい人へ・・

映画でリスニング力をアップしよう!

最初に肝心なことをお話しますが、映画は一番難しい教材です。
私は年に数十本映画をみますが、これらはすべてフライトの中で見ています。私のレベルで恋愛ものなら8から9割の理解度です。サイコサスペンス、国家機密ものなどは5-6割くらいでしょうか?だいたい二回以上みることが多いです。
最初から映画を字幕なしでみても、意味もわからず、何をいっているのか、それすらつかめないので、直接英語力のアップにはならないのです。

それよりも、下記でお伝えする、映画の勉強の仕方にそって勉強してください。
1)勉強題材になる映画を選ぶ
  これは台本(トランスクリプト)が入手できるものを選ぶべきです。
日本語訳つきの台本で文法や単語の使い方なども解説してあるのは以下の会社です。
•  スクリーンプレイ http://www.screenplay.co.jp/ 160タイトル
•  アルク 映画で覚える英会話 シネマシリーズ
•  DHC完全字幕シリーズ
ほかにもネットなどで探せばたくさんでてくると思います。
2)映画は字幕つきで一度見て内容を理解する。
3)各シーンごとに、スクリプト(台本)の内容とチェックしながらシーンの英語を確認する。
4)そのシーンのせりふを声に出して発音練習する(シーンに応じて数十回)随時シーンの映像をみながら、発音や間、タイミングを確認する。
5)シーンの台詞を暗記する。
6)数人でスクリプトを見ないで実際に内容を再現する。見ないで、間違えずにいえるようになるまで数十回繰り返す。
7)次のシーンにうつって1-7を繰り返す。
さらに、映画で英語を学ぶために、もう一つお勧めの方法があります。それは日本映画の英語字幕です。私もフライトでよく日本映画も見ますが、字幕は、このニュアンスを英語で伝える、という場合に適切な言葉を使って表現しています。
英語字幕を隠して、日本語の台詞を一つ一つとめながら、これを英語にしたらどうなる、というエキササイズができると思います。これはとても役にたちますので、ぜひ試してみてください。

私は留学の勉強をする際に下記を選びました。
交渉人、ゴースト、ボディガード
11 英語で一日を考える

英語のエキスポージャーを増やすといっても、日本にいて、朝から晩まで日本語を使っているので、英語に対するエキスポージャーは極端に限られてしまいます。このような方のために、誰にも邪魔をされないエキスポージャー向上法をご教示します。
それは一日の生活を英語で考えてみる、ということです。
朝起きてから、寝るまでの間、あぁ・・もう朝か、起きるのやだなぁ・・今日は何があるんだったけ・・そうかあのミーティングがあるのか、いかなくちゃなぁ・・というようなことを英語で言えるか試してみるのです。

試した内容は、ネイティブのチェックを受けて、伝わる英語に置き換え、正しい発音で話してもらい、それを録音しておけば、自分だけのマイリスニング教材ができあがらいます。あとはそれをひたすら聴いて、音読し、覚えてくりかえす、こうすることで自分が表現できる内容が増え、英語も聞きやすくなる、というものです。

ホストファミリーになる

私は20年近く前に、すでにこうした国際交流をしていました。

毎日英語で話し、生きた英語を聞き、エキスポージャーが格段にアップするので、自宅にいながら、こっそりと英語が聞き取れ、話せるようになります。
3.4 速聴トレーニング

これまで勉強したリスニングトレーニングの題材を、120%から150%の再生スピードで聴いてみるのです。さらに、シャドウイングもがんばってやってみてください。
そしてあるとき、英語のニュースやドキュメンタリーを聞いてみると、一言一句がはっきりと聞こえるようになります。

音読の場、暗記の効率的なやり方

私は34歳のときに海外留学をしました。MBAのカリキュラムは大変で覚えることも宿題も限りなくありましたが、私にこれをすべて可能にさせた一つの方法があります。
それは半身浴です。

インスピレーションと記憶力を高め、頭を常に冴えた状態にするには、実は半身浴が一番効果があります。

まず、お風呂の湯船に座り(座椅子を使っても可)、みぞおちの辺りまでお湯をはります。注意するのはこのお湯の温度で、38度を維持してください。
両手はお湯につけずお湯の上に出し、20分以上行ってください。内臓および脳がシャープになり、頭がシャッキッと冴えて、できなかった暗記ができ、いつもより英語がうまく話せるようになります。疑っている方に、どうぞ、だまされたと思って一度試していただきたい。半身浴をしたままで、音読、暗記、これは本当にお勧めです。

こうすれば必ず聴ける、リスニングの心構え

 1  はじめに
 2  伝わる英語のヒント
 3  伝わる英語を話すための、日本語作文トレーニング
 4  英語上達に欠かせない、和文和訳、ニチニチステップ
 5  あなたが、言いたいことでなければ意味がない
 6  英語アタマに近づく、ニチニチ和訳具体例
 7  目指す英文への近道!最終アウトプットはこれ!!

1 はじめに

このコーナーでは、外人ときちんと話ができることを目標にします。きちんと話ができる、というと皆さん「英語がペラペラに?無理だよ、いきなりそれはハードル高すぎ!」と思われるかもしれませんが、そうではありません。きちんと話ができるとは、きちんと相手に伝わる最小限の英語表現をいいます。
このきちんと相手に伝わる最小限の英語を話すにはいくつかコツ、ヒントがあります。
日本人のほとんどは、こうしたコツを心得ていないので、何を言っていいかわからず、相手から話しかけられただけで、頭にカーッと血が上ってしまい、自分の意見が伝えられず、相手の言うこともわからず、という英語玉砕経験を重ねています。
こうした失敗は英語を話す上でのきちんとしたステップを踏んでいないからおこるのです。ここではそのもっともベーシックなステップを説明し、では自分がきちんとした英語を話すにはどうすればいいのか?をアドバイスしていきます。
2 伝わる英語のヒント
Tip1(ヒント1)
話す内容は、短い文にする
当たり前ですが、外国人と話すとき、手元にアンチョコはありません。ですから基本的に外人と話すときは何も見ないで話すのです。何も見ないで話す、ということは、英語の文章を頭の中で暗記している必要があります。けれども、ここがおかしいところなのですが、日本人のほとんどは自分で英文を作るときは、とても長い文章を作ってしまいます。そして外人と話すときに、その長い文章を思い出せず、しどろもどろになっている。ここが誤りだと指摘したいのです。
こうした長い文章をつくる、それを覚えて話せない・・・から来る失敗は、短い文章を作るようにする特訓で解消されます。
長い文章で表現しようとしないで、自分のいいたいことを短い文章をいくつか組み合わせる、という形式にすればいいのです。頭に思いつくことを短い文章におとし、いくつかの文章で構成する、この訓練をするだけでも、英語がぐんと見違えます。
具体的には、自分で言いたいことを書いたとき、これが二行にまたがるようでは長い文章です。伝わる英語を話すため、目標とする文章は一行と半、これが最大です。
文章はとことん短く!!!!これをキモに銘じてください。

Tip2(ヒント2)
ゆっくり話す
短い文章を、ゆっくり話せば、相手にはあなたがいいたことの核心(コア)が伝わります。そして、思いやりのある相手、とても頭のいい相手なら、あなたの言うことに耳を傾けてくれ、自らもゆっくり話してくれます。この相手にゆっくりはなさせる、ということがポイントなのです。
よくラジオ講座などをきいていると流暢にすらすらと・・ということを強調され、一定のリズムでペラペラ話すことを強要されますが、実際の英語界では、きれいな発音とアクセントで流れるように話している外国人(ノンネイティブ)の方が珍しいのです。 余談ですが、これも外国人が「日本人は摩訶不思議な人種である!」と考える理由です。日本人は細かい知識やイディオム、単語などを重箱の隅をつつくようにこと細かに覚えています。けれども非常に簡単でよく使う言葉が間違っているので、意思疎通がうまくできないのです。さらに英語講座のおかげで、アメリカ英語の発音に習熟している人が多いのですが、これが裏目に出てイギリスベース(香港・シンガポールを含む)のところではリスニングがまったくできなくなる、ということもあります。ネイティブでも知っていることを知っていて、発音もいい、けれどもちょっと言っていることの意味がわからない、日本人、彼らはどうやって英語を勉強しているのやら・・?これが彼らが日本人に抱く疑問なのです。
こうした知識や発音、アクセントよりも、英語界のノンネイティブの人が話しているルールに従うべきです。それは、短い文章でゆっくり話す。適切な言葉をつかう。決められた文法ルールに従う、ということです。逆にいえば、こうしたスキルを身につけていると、外国人と接したときに、流暢な英語でなくても、きちんとコミュニケーションがとれるようになるのです。
3 伝わる英語を話すための、日本語作文トレーニング

では、実際に伝わる英語を話すための訓練をしていきましょう。
ここでは徐々に段階を追って、ステップごとに見ていきますので、その内容、どうしてこうしなければいけないのか?ということに着目して練習してみてください。
まず、日本語から日本語への置き換えをします。
えぇ、英語を習いたいのに日本語の練習?なんで?日本語はもう話せるよ!とご立腹の方もいるかもしれません。ですがここが重要なところなので、しばしお付き合いください!

拙書でも何度も述べていますが、日本語と英語はその構造が大きく違うのです。
一番顕著な違いは「SV」ではないでしょうか?どんな文章にも原則として、S(主語)とV(動詞)があります。英語の根幹はこのSVだと言っても過言ではないほどです。ところが一方の日本語は、主語と動詞を明確にしない場合がほとんどです?
「最近どう?元気?」
「別に・・・普通」
こんな会話が若者の間で頻繁に交わされてるでしょう。主語も動詞も、どちらも存在しなくても、成り立ってしまうのが日本語なのです。 日本にいて日本語で生活している日本人にとってはこのような状況が当たり前なので、ここから英語をいきなり作ると決まって失敗します。Sがない、Vがない、何がSでVだか判別つかない、このような英語を作ってしまうのが日本人です。

ですからここで強調したいのは、まず日本語を英語に直せるベースに置き換える、すなわち日本語の置き換えをしなければいけないということです。SVゼロの日本語から、少なくとも「SVあり」の日本語に置き換えるのです。もちろんこうした日本語は、日本語としてはこなれていない、ちょっと変な日本語ですが、それでいいのです。きちんと伝わる英語を作るための半製品なのですから、そういう位置づけで変な日本語、けれども自分の頭からきちんとした英語をたたき出すためには必要不可欠なアウトプットをつくる、こういう心構えで以下のトレーニングをしてください。

日本語置き換えが必要な理由、これがわかったら、実際に日本語置き換えの作業に入っていきましょう。
これにはいくつかのプロセス(過程)があります。最初はこれに従ってやってください。そして完成した日本語がこのプロセスの各段階の注意事項に照らして、満足のいくものかをよくよくチェックしてみてください。
面倒なようでも、これをすると自分が英語を発するとき、読むときに本当に楽になりますので、ここは我慢してトレーニングをしてください。
4 英語上達に欠かせない、和文和訳、ニチニチステップ
ニチニチコンテンツ作り
自分が心から伝えたい内容を日本語で5文以内にする。

ステップ1
最初の文で一番伝えたいこと(自分が伝えたいことの中心内容、コア)を端的に表現すること。
例)私は俳句の良さを外国人に知ってもらいたい。
私はジョギングが好きである。
私は、不動産評価の結果には、収益還元法を採用するべきだと思う。

ステップ2
第二文から第四文でコアの文章に対する理由を述べること
例)俳句によって私たちは季節感を感じることができる。
俳句には独特のリズムがあり、詩とは異なる趣がある。
俳句は日本独特の文化である。

ステップ3
最後に第5文で結論としてコアとなることを再度繰り返す、あるいは言い換えること
例)したがって、日本文化を学ぶためにも、私は外国人に俳句を知ってもらいたい。

ニチニチ改革テクニック
つぎに上記文章を英語をはなすための日本語にするため、アレンジしていきます。

ステップ1
日本語の中に必ず主語と動詞を作る
主語とは「○○とは・・・」にあたる部分で、動詞とは「○○する、・・・である」に相当する部分です。まず、何はなくてもこの部分を作り出すようにします。繰り返しになりますが、日本語としてこなれていない文章でもかまわないのです。英語脳を作るためには、こうした主語、動詞のくくりだしは必要不可欠なのです。

ステップ2
主語は、単数・複数を考える
日本語ではあまり区別しませんが、私なのか、私たちなのか、彼なのか彼らなのか、「犬」なのか「犬たち」なのか、こうした箇所は区別して日本語で表現してみましょう。

ステップ3
動詞は、いつの時点のことか(時制)を考える
これも日本語でほとんど意識しないので、あえて日本語にすることが難しいと思います。ですので、適宜意味を補助する言葉を補って日本語にしましょう。特に将来のこと、と言ってはいなくても、明らかに将来のことであれば、「私は、将来、イタリアに旅行にいくでしょう」と言葉を補って日本語を作るのです。これも日本語としての完璧制はすべて捨て去って、日本語置き換えゲームとしてやっていきましょう。

ステップ4
必要最小限の内容(最大5文)にする
これは欧米の学校では修辞学として子供のときから身に着けるテクニックです。まず自分の言いたい内容、結論をきめて、その結論を補助するための最小限の説明を加えるのです。理論の通った内容にするには、私は5文、というのが適当な長さではないかと思っています。まずこの日本語置き換え訓練は、Max5文を目指してやってください。ひとつの文の長さは一行半を最大ととらえ、二行にならないようにしてください。

ステップ5
とことん具体的になること
日本語を話すときはあいまい性に注意します。日本語はとても微妙なニュアンスを大切にする言語だからです。けれども英語の基礎になる文章はあいまいであってはいけないのです。たとえば、あの店のりんごは安い、という文章はきわめてあいまいです。どの店に比べて、という比較の対象をより具体的に記載していかなければいけません。最初に自分が日本語で考えた文章の中にあるあいまいさはとことん具体的な表現にしていきましょう。それ、そのこと、そのために、など適宜日本語を補っていきましょう。

ステップ6
首尾一貫性チェック
言っていることの内容が首尾一貫しているか、その論理的な面を最後にチェックしましょう。同じ表現の繰り返しをさけ、矛盾がないようにみていきましょう。これは口で言うのは簡単ですが、実際にできた文章をチェックしてみると以外に難しく、この日本語置き換えが簡単な作業ではないな、ということが皆さんに伝わるのでは?と思います。これも慣れですから、数多くエキササイズをこなして理路整然とした内容を伝える訓練をしましょう。
5 あなたが、言いたいことでなければ意味がない

さて、次に具体的にこうした日本語置き換えをしていくのですが、その前に一つ注意しておくことがあります。
それは、自分が心のそこから伝えたい内容を日本語置き換えする、ということです。
どうして自分が伝えたいこと、が必要なのでしょうか?

本講座の最終目的は、きちんと伝わる英語を話すことです。これは書いた文章を読むことでも、アンチョコを見ながらドラマや映画の台本の読み合わせをするように、せりふを相手に伝えることでもありません。自分の口から英語を発して相手に伝える、これを目的にしているのです。
ということは、アンチョコも台本もなくても、自然に自分の口をついてでる内容を英語で言えるようにしておくこと、これがもっとも実戦に使えるレッスンではないか、というのがこの趣旨です。

いつでも自然に自分の口を付いて出る内容、というのは、言い換えるとあなたが一番言いたいこと、人に伝えたいこと、と考えていいでしょう。あるいはこれまで英語で人に伝えよう、そう思っても伝えられなかった内容は、あなたが人に伝えたい内容とイコールであることが多いのです。

私はかつて、「日本は男社会である、男性社会である」ということをまず世界の人に理解してもらおうとおもいました。そうしてネイティブレッスンを通じて男社会イコール”male dominating society ”という言い方を学びました。この表現はその後、留学してからも、仕事の面接でも、実際仕事を始めて本社の人と会って話すときも、とても重宝しました。私の感情と直結しているので、すぐに口をついてでてきたのです。
ですから、皆さんにあえて強調したいのは、自分の一番いいたいこと、その内容にフォーカスするということです。人の思想はそうそう変わるものではありません。自分が伝えたい内容は必ずいろいろな場面で口をついてでてくるのです。逆にこの伝えたい内容が英語で出てこないと常にフラストレーションを抱えるようになります。

巷にあふれるテキストが自分の血となり肉とならないのは、一般的に広くつかえそうだけれども、自分の感情にあってない、カスタマイズしていないものだからです。自分の言いたい内容をぴったり表現したフレーズ、これは自分で意識してつくらなければいけません。そのためにはまず自分の言いたい内容を日本語にします。この日本語を日・日、日本語から日本語への和訳をして英語にしやすい基礎を作ります。そしてこのベースから英文にしてくのです。発想のポイント、源は常に自分が一番表現したい内容、これを突き詰めることが必要なのです。
6 英語アタマに近づく、ニチニチ和訳具体例

では実際に日本語の置き換えを具体的にみていきましょう。
まず下記は私が、今、一番日本語で伝えたい内容です。
「多くの日本人から「どうすればあなたのように英語ができるようになりますか?」と聞かれます。私はまず、真っ先に毎日継続すること、と答えます。スポーツの例を考えて見ましょう。野球のレギュラーになりたければ毎日素振りや投球を練習しなければいけません。英語もこれと同じで身体能力を毎日鍛えることが必要なのです。」
上記はきっちり5文です。全体で4行ですから、一文の長さも最大1.5行を超えていません。
次に内容を上記ポイントからチェックしていきましょう。

まず各文にSVを作っていきます。

1)一般に受身形よりも能動形の方がわかりやすいので、能動形にします。「私は○○と聞かれる」よりも、多くの人が私に○○を聞く、とした方がわかりやすいです。さらにかっこの中ですが、これも意味を考えてSVを際立たせた文章、SがVする、に着目して言い換えます。「どうすればあなたのように英語ができるようになりますか?」これは英語上達の秘訣を聞いているわけですから、英語上達の秘訣は、何ですか?と言い表すことができます。最初の文章1は言い換えるとこのようになります。多くの日本人が私に尋ねる、何が英語上達の秘訣か?

2)次に第二文にいきましょう。これも第一文と同じように、私は彼らに答える、英語上達の秘訣は英語学習を毎日継続することだと、と言えるでしょう。

3)第三文ですが、これも基本ステップに忠実にSVを作っていきます。「○○しましょう」は丁寧な表現ですが、ズバッと要点をいえば、○○しなければいけない、○○する方がいい、という意味合いです。さらにこれに主語を補って、私たちはスポーツをこの英語上達法の例として考えなければいけない、としてみます。

4)第四文は、~したければ、・・・しなさいという構文ですが、~の箇所と・・・の箇所には、この日本語置き換えのルールに従って、ともにSVを必ず入れます。~の部分は、もしもあなたが野球でレギュラー選手になりたいと欲するならば、とSVを作ります。そして次の・・・の部分もあなたは毎日素振りと投球の練習をしなければいけないとSVを作っていきます。

5)最後の文章は何をSとし、何をVとするか悩ましいところです。この場合は言いたいことにピュアにフォーカスします。言いたいことは、英語上達には毎日のトレーニングが必要、ということを言っているのですから、これをベースにしてより具体的に、必要な内容を加えていけばいいのです。スポーツ能力向上のように、英語能力向上は身体能力を毎日鍛えることを必要とする。ここで注意するべきは具体性です。「このように」といってるところを、スポーツ能力向上とさらに具体的にさし、「英語は」とさらりと流しているところにも「英語の何?」を表す英語能力向上、と具体的に示しているところです。

このようにして作り上げた日本語組み換えを見てみましょう。

多くの日本人が私に尋ねる、何が英語上達の秘訣か?私は彼らに答える、英語上達の秘訣は英語学習を毎日継続することだと。私たちはスポーツをこの英語上達法の例として考えなければいけない。もしもあなたが野球でレギュラー選手になりたいと欲するならば、あなたは毎日素振りと投球の練習をしなければいけない。スポーツ能力向上のように、英語能力向上は身体能力を毎日鍛えることを必要とする。
日本語組み換えチェック・チェック

多くの日本人が私に尋ねる、何が英語上達の秘訣か?私は彼らに答える、英語上達の秘訣は英語学習を毎日継続することだと。私たちはスポーツをこの英語上達法の例として考えなければいけない。あなたが野球でレギュラー選手になりたいと欲するならば、あなたは毎日素振りと投球の練習をしなければいけない。スポーツ能力向上のように、英語能力向上は身体能力を毎日鍛えることを必要とする。

前述の文章を日本語組み換えルールに沿って再度チェックしてみます。

ステップ2は「主語は、単数・複数を考える」でした。ですので、日本人を日本人達、と表記してみました。
つぎにステップ3、は「動詞は、いつの時点のことか(時制)を考える」というチェック項目でした。ですので、日本語としては自然な表現ではないのですが、いつの時点かをあらわすような言葉をいれてみました。
そしてステップ4の文の数と一文の長さはすでにチェック済みです。
ステップ5の具体性は文章の置き換えで確認しました(第5文)。
そして最後に首尾一貫性ですが、最初に出てきている文章の内容と最後の文章の内容が矛盾していないかをもう一度みてみます。「英語上達の秘訣は継続」と第二文でいい、最後の文でも「毎日鍛えることを必要とする」、と言っているので、理論に矛盾はないでしょう。日本人がよくやるのは、最後の結論が、語彙を増やそう、とぜんぜん違う結論になっていたり、継続は難しい、と最初と反対の結論で終わったりする間違いです。

そんな人がいるのか?と皆さん思われるかもしれませんが、英語の文章をチェックしてみるとこうした間違いがとても多いのです。よくよく注意して首尾一貫性をみていってください。

さて、こうして出来上がった日本語組み換え文は下記になります。

多くの日本人(達)が(よく、しばしば)私に尋ねる、何が英語上達の秘訣か?

私は(いつも)彼らに答える、英語上達の秘訣は英語学習を毎日継続することだと。

私たちは(いつも)スポーツをこの英語上達法の例として考えなければいけない。

もしも(今)あなたが野球でレギュラー選手になりたいと欲するならば、あなたは毎日素振りと投球の練習をしなければいけない。

スポーツ能力向上のように、英語能力向上は(いつも)身体能力を毎日鍛えることを必要とする。

これが日本語組み換えの最終完成形です。
7 目指す英文への近道!最終アウトプットはこれ!!

まず英語を話そうとする場合は、この基本的な組み換えをする訓練をしましょう。それには自分の言いたいこと、その表現内容を使わなければ意味がありません。自分が伝えたい内容をこうして組み替えてみるのです。

もうお気づきの方もいるかと思いますが、上記は皆さんがかつていやというほどやった、英文和訳の文章に近いのではないでしょうか?そうです、伝わる英語をすらりと口から出したいと思ったら、日本語を和訳文章のようにいったんおきかえ、それを英語にしていくのです。かつての英文和訳の逆を丁寧にやっていけばいいのです。

日本人の場合、こうしたプロセスが抜けていきなり英語にしようとするので、伝わらない英語を発したり、首尾一貫していないこと、いったい何が言いたいのかが、伝わらない英語になるのです。

こうした日本語再構成トレーニングの目標とするところは、きちんと伝わる英語を発すること、ですので、上記組み換え日本語は英語にする必要があります。

実際は、上記の組み換え日本語は下記の英文になるのです。

1  Many Japanese people often ask me; what is the key to improve our English.
2  I always reply them that the key is to keep English learning every day.
3  We should think sports as an example of English learning.
4  If you want to become a regular member in baseball, you should practice batting and catching balls every day.
5  Same as improving sports skills, improving our English requires to train our physical ability every day.

今はここまでの英語を作り上げることは、とりあえず横に置いておいて、まず、日本語組み換え、和文和訳を習熟してください。これに慣れてくると英文作成がぐっと楽になります。

 究極のスピーチトレーニング

 1  ワードチョイスがすべて
 2  ワードチョイス矯正法
 3  カギは骨格、対比とシャープ化
 4  スーパーフローをゲット
 5  スピーチトレーニング
 6  スピーチメソッド 体験者の声
 7  スピーチメソッドで英語力向上!を体験してみたい方

1 ワードチョイスがすべて

私が開催している、英語スピーチ特訓講座で、最近あったエピソードです。

ある男性に、あなたが今一番表現したいと思っている内容を、まず日本語で作文してみてください、と課題を与えました。そしてこの方が作文してくださった内容をベースに、彼のスピーチの「コア」となること、つまり彼が心の底から伝えたいと思っている内容、これをクラスのみんなと一緒に分析してみました。

すると、「私は異国の価値感を知りたい、だから英語を勉強している」という内容が浮かび上がってきました。この日本語をさまざまなアプローチで置き換え、英語で発したときに、すんなり伝わる内容にするために、日本語をきちんと構成しなおしていったのです。この一連の作業が終わった後、私はこの男性に聞いてみました。
「Aさん、さて、これで伝わる英語のための日本語が完成した訳ですが、ここで言っている、異国の価値感、これを英語でいうとどうなりますか?」
Aさんは答えます。
「The concept of value in foreign countries ですか?」
私は同じ質問を教室の他の受講生にもしてみました。異国の価値観、という日本語に対する英語として、

・Different way of thinking
・Different identity
・Perception of value

と様々な答えがありました。

これらはすべて、あぁ、日本人が考えそうな英訳、という意味で共通しています。けれども残念ながら、これらの表現では、この話者、Aさんが伝えたい「異国の価値感」という意味内容がきちんと伝わらないのです。

Concept of value というとfair value(適正な価格), the value of gold(金の価値)など数量把握が可能な、さまざまな価値についての概念になり、「異国の価値感」を意味する適切な単語とは言えません。

またThe way of thinking というのは、ある対象を考えるのに、数量データを使う、人の意見を聞いてみる、あるいは文献を当たってみるなど、その人がどのようにして考えるか、という考えの手法・手段を指します。(英語ではこれをapproachと言います)ですから、この英語でも「異なる価値観」という意味合いが伝わらないのです。

Aさんが英語で伝えたい内容、異国の価値感、を何というのでしょうか?

英語ではこれを“Culture”と言います。カルチャースクール、カルチャーショックなどのカタカナが使われているために、多くの日本人はカルチャーというと文化のことだと思われるでしょう。ですが、文化はカルチャーが目に見える形で表現されたその一形態でしかありません。

“Culture‐文化‐”とは「宗教観に根差した、国、民族によって異なる価値観の違い」を言うのです。 ですから、Aさんが英語で”I am learning English because I would like to know the different concept of value”と言っても、一体何をいいたいのだろう?と外国人に理解されません。ところが、” I am learning English because I would like to know the different cultures.”と言えば、ああそうか、この話者は異国の価値感の違いが知りたいのだな、ということを間違えなく、相手に伝えることができるのです。

こうした適切な言葉選びをワード・チョイスと言います。
本来ならば適切なワード・チョイスは英語を勉強する過程で実際のコミュニケーションを通じて覚えていくものです。ですが、日本人はこうした実践の会話を通じでの英語学習をほとんどしていないので、このワードチョイスがぎこちないのです。前掲の例のように、この状況で、この意味を伝えるには、cultureという単語を使わなければいけないのに、そうでないトンチンカンな言葉を選んでしまうのです。
自分の英語が伝わらない、そして相手の言っていることがわからない、こうした悩みは、ほとんどこのワードチョイスで解決できます。間違ったワードではなく、正しいワードを選べばいいのです。

こうしたワードチョイスに関する本は、これまでほとんどありませんでした。そして、日本では、こうした正しい言葉を選ぶことがとてもむずかしくなっています。こうした状況をふまえて、本書では、日本人が間違えそうなワードを厳選し、正しいワードにする、そのテクニックを記してあります。本書を読むだけで、日本語を読める方ならだれでも、ある状況でその場にふさわしい英単語を選べるようにトレーニングすることができます。
2 ワードチョイス矯正法

ワードチョイスはやはりネイティブに見てもらうのが一番です。
ですが、ネイティブに見てもらう機会があまりもてない方もいます。こうした方には、拙書「ビジネス英会話 最強のワードチョイス」に詳細に説明してありますので、これを参照してください。
3 カギは骨格、対比とシャープ化

「骨格」とは、欧米人の思考に沿って秩序立てて作られた、英文を話す際の骨組みを言います。この骨格は、あなたの英語が通じる英語になるか、ネイティブに通じないイケてない英語になるか、これを決定的にわける重要な要素になります。しかしこれも、ワードチョイスと同様、きちんとしたテキストや参考書がほとんどないので、ここで簡単に概略を説明します。 英語ではまずコアとなる結論をはっきりさせます。そして最初にその立場を明確にします。次にその立場を中心にして対比を作ります。その上で、その対比をひとつひとつ伝わる英語に置き換えていきます。 骨格・対比の具体的な内容は「ビジネス英会話 最強のワードチョイス」の後半に具体例を含めてのせていますので、ぜひご参照ください。
4 スーパーフローをゲット

ここでニチニチ、ワードチョイスチェック、骨格調整、シャープ化、という流れを通して、あなたの言いたい内容がきちんと伝わる英語に置き換わりました。
この英語表現であれば、ネイティブに間違いなく伝わるわけです。

日本人はここでこのフローを引き出しにしまってしまい、いつか機会があるときに使おう、と溜め込みますが(「英語貴族と英語難民」英語肥満体質参照)、これでは英語が話せるようにはなりません。

これを筋肉化しなければいけないのです。

筋肉化するためには、暗記して人前でスピーチしなければいけません。

こうすることによって、正しい英語表現、英語の文章の組み立て方、英語の論理の流れ、があなたの記憶にばっちり定着するのです。
スーパーフローについては、「英語貴族と英語難民」(2.2知識たくわえ型と有効活用型)をご参照ください。
5 スピーチトレーニング

スピーチの覚え方ですが、まず100回音読することを目指してください。
最初の20回は、意味を考えて、一つひとつの文の何がSで何がVか、これを明らかに意識しながら読でみましょう。
次の20回はイラストを描きながら読みます。
イラストには時間軸を引き、いつの時点のことを最初にいうのか、次はどの時点か、どの文章とどの文章が対比しているか、これを意識して、イラストを描き、そのイラストを説明するようにして読みます。
次は意味のかたまりごとに、区切り、抑揚をつけてよみましょう、20回、グーグル翻訳などで音声を得て、その音声のイメージを自分の声で作り出すようなつもりで呼んでみてください。

ここまできたら、一度すべての文章を書いてみましょう。うる覚えの箇所がないか、しっかりチェックして、スペル、a /theの冠詞、こうしたものを意識しながら、ちゃんとフローの文章すべてが書けるかどうかためしてください。

次の20回は相手を想定して読んでください。お勧めは洗濯機や掃除機など何かうるさい音がなるものを架空の聞き手だと設定して、大きな声で読みます。

各回 「正」という字を書いて記録していきましょう。
地道な努力ですが、これをやらないと英語の発想を身に着けることはできません。
伝えるつもりでやりましょう。
そして最後の20回は何も見ないで暗記しながら話してください。
6 スピーチメソッド 体験者の声

以下は私のワークショップで、100回繰り返し、暗記をしてもらった参加者の方からのコメントです。
この方の英語目標「外国人と専門的な話を英語でする」これに着々と近づいているのを感じとっていただければと思います。

ニチニチ100回繰り返す意味が体感できました。 まさにこの身をもって実感しました! やらないと見えないことがあるものだとつくづく感じました。

100回繰り返す過程で、以下のような自分なりの課題があり、またそれに対して、自分なりに対応しました。
(課題1)うろ覚えの段階では、一通り話すのにも時間がかかる
・すらすらと話した場合の時間と、うろ覚えの場合の時間をそれぞれ記録、比較の上
その時間差を見つつ、聞き手が聞きやすいように、その差を縮める。
・うろ覚えスピーチを記録し、言いよどんだところ、間違えたところを記録、
それをスピーチ原稿に落としこみ、その部分を前後の流れを意識しつつ集中的に練習する。
(課題2)自分でしゃべることに意識がいきすぎており、相手に聞いてもらう観点が頭にない

・架空の観客を意識し、それに目を向け、それに聞いてもらうようにスピーチする。(自分の場合は、洗濯機でした)
(ユキーナ:洗濯機はいい練習相手です、できれば稼動している時に練習すると大きな声が自然とでてきます、大きな声で話すと体へ英語が定着する度合いがぜんぜんちがいます。)

これを通して、「言い淀みなくスピーチを暗唱することができる」ということと
「聞いてもらう相手を意識して伝える」ということは全く別物だと感じました。
目線の使い方ひとつとっても大きく違うものだと。
相手を意識する、コミュニケーションってことなんですよね。

改めて4月のインドネシア(での国際会議)では、後者のレベル以上に必要と思われることがいくつもあると感じました。
・わかりやすく伝える。
・こちらの熱意が伝わる。
・相手の共感や興味を呼び起こす。
まずは、わかりやすく伝えることができるようにするのが今回インドネシアでの私の目標です。
7 スピーチメソッドで英語力向上!を体験してみたい方

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