2014.11.2
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以上がファン・ハール監督を満足させうるポイントなのですが、オランダ人とのビジネス、という観点から日本人がとるべき行動をまとめてみましょう
1 無駄を極力きらい、効率をこよなく愛する民族である
→ 相手の一挙手、一投足にすべて深い意味がある、と捕らえ、よりよくコミュニケーションをする、ためのアクションをおこなう
“ I enjoyed our conversation and what you told me inspired me to develop further strategy…”
→ 場合によっては、相手に直接意味を尋ねてもかまわない。
コミュニケーションをよりよくするために、あなたをよく知るために、効率的に働くために、などを随所に使うことは、相手の心の琴線に触れるはず
“As promised, I will provide you with information on the project but please indicate if there is something I should consider including, for instance, you may find A to be useful ? ”
“from my point of view, the better move looks stepping into this side, but could you please tell me why you feel passing the opposite side to be more effective? ”
→ 上記ができると、相手からビジネス上有効な情報を確実に取れるようになる “Let me tell you my idea, …….”、” I am happy to share some flavor of this project with you” 等という表現が相手の口から出てくるようになります。
2 判断のポイントは合理的かどうか?
合理的とは、ビジネスに結びつくか、お金が儲かるのかどうか、というように捕らえてもいいかもしれません。オランダでドラッグは合法、といわれていますが、合法なのではなく、取り締まられてないのです。自国にお金を落としてくれる、その収入源には目くじらたてて取り締まらない、そこをマイルドにしてあるのです。
このような発想から、人種・性別に関する差別が極めて少ない社会であるともいえます。ある商品を「お前は○○人だから、売らない!」と言えば、この商人は明らかに儲けるチャンスを失うのです。こうした非合理的なことは行わない、これがオランダ人のスタンスです。
けれども、非合理的・非現実的なものには、拒否反応がでる場合もあるでしょう。オランダ人相手には、単刀直入(straight forward)でしかも論理的(logical),かつ意味があるように( sensible)説いていく、という姿勢が大切でしょう。
相手のマインドの根底に、儲かるかどうか、利があるのかどうか、というスピリッツがあるので、こうした信頼関係を築くと「商売のコツ」や、「ノウハウ」なども聞きだすことができます。
“By the way, I am thinking of this kind of concept would be interesting to the Norwegian fund, and I am wondering how I can approach to them. Do you think it is relevant to demonstrate…..? ‐ところで、こんな発想はノルウェーの投資家には面白いのではと思うのだけど、今、どうやって彼らのところに持っていくか迷っていてねぇ・・・こういうことを示すのは意味があると思う?‐”
こんな風に相談すると、ノルウェー人とのビジネスの仕方、彼らのハートを捉える方法を教えてくれるかもしれません。もちろんオランダ人のところにもキチンとお金が落ちる、というインセンティブを見せることが大切なのですが・・・
いろいろな外国人と話をしてみるとオランダ人の評価は次のような共通点があります。
• 英語がとてもうまい(英語ができなければビジネスチャンスを失う、との認識から)
• Cost Conscious 費用・経費にこだわる、投資とその価値とを徹底的に考える
• 無駄を嫌う
• お金・利益に結びつかないこと、例えば差別や偏見はない
• キーワードは合理性
人によって賛否両論あるとは思いますが、上記のようなカルチャー(価値観)は日本人には良くあうのではないかと思います。ファン・ハール監督はオランダ人をチームに迎える、という傾向があるようですが、これも民族主義、ナショナリズムの問題ではなく、上のようなマインドセットがあるので、哲学を理解してもらいやすい、という合理性の追求からだろうと思います。
いずれ、ラテンというカルチャーについてもまとめてみようと思いますが、ラテンと付き合うよりは、勤勉で良く働く日本人にとっては、はるかに仕事がしやすい相手であることは間違いがないのです。