2015.11.30
さらに、これが上司の有能・無能、良し悪しを決めるのではないか、と思いますが、部下の能力を、最大限に、200%に引き出すことができる人、それが理想の上司ではないかと思います。
かつてドイツの銀行で働いてた時、私は自分がもっとも尊敬する上司(オランダ人)と働く機会がありました。
この上司のもとでは、私はたびたび、あぁ、私、いま、自分の能力を200%に発揮して働いているなぁ・・・と思うことが良くありました。
私の仕事は不動産の価値を判定し、そのリスクを分析し、レポートすることですが、そこから一歩先に進んだ議論になると、いや、それは私たちの仕事ではないから・・・という人が多いのです。
もちろん専門分野の線引きは大切ですが、資産価値を保つためにどうするか、それもわれわれ不動産専門家の職務の範疇だと私は思っていたのです。
日本という地震国にあって、地震のリスクをいかに回避するか、これを解決するために、私は、この上司の指導のもと、あらゆるオプション(選択肢)を考え、分析し、その社内基準をつくるところまでやりました。
それもこれも、この上司の「人をのせること」そのテクニックのすごさゆえです。
「君ならできる」、これができなければ、私たち(銀行)の将来がない、われわれの存亡はすべて君にかかっている!!
そういわれれば、頑張らないわけには行きません。そしてこの上司は、私が本当に頑張る人間だということを本当によく判っていたのです。
今は本当に、ここで学んだいくつものことを、確実に人生に生かしていかなければ・・・そんな思いで一杯です。