2014.11.12
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四年前のワールドカップの時、テレビで日本戦をみながら、私はブラジル人のシュジンに尋ねました。
「日本チームのテクニックはどう?上手いの?」
「もちろん、当たり前だよ!」
てっきり全然ダメ、超へたくそ、など散々コケおろされることを覚悟していた私は、正直この言葉に愕然としました。
「えぇっ!本当!!」驚く私をしり目に、シュジンはさらに付け加えます。
「日本人の選手たち、最初から、いいユニフォームがある、いいシューズがある、きれいなグラウンドがある、上手いコーチもいる、お金持ちのスポンサーもいる、これでうまくならない、ありえないでしょ!!!」
・・・なるほど、どうやらシュジンの論点はそこだったようです。
結婚してから何度もこのような話は聞いていました。
ブラジルの少年たちは、いいスパイクシューズも、きれいなウエアも、いいサッカーグラウンドも何も持っていない、けれども道や狭い路地で本当に上手にスイスイとボールをまわしていくのです。
こうした日々を毎日送っていれば、サッカーが上手くなるのは当たり前、ブラジルの本当の強さはそこにある、と私はいつも思っていました。
このブラジルの状況と比較したら、日本の少年たちは本当に恵まれている、だからサッカーは上手くなって当たり前だよ!!
シュジンは調子にのってまくし立てます。
本当は、セカイイイチ、世界で一番強い、それになっていいよ、日本は!!
靴もウエアもフィールドも、最高のものをそろえてもらえれば日本は優勝して当たりまえだよ!
このシュジンの発言に私は素朴な疑問をなげかけました。
「それならどうして日本は勝てないの?」
ここまでいわれた日本人としては至極あたりまえの質問です。設備(いわゆるファシリティ)が完璧といわれれば、日本はメキメキ強くなって当たり前です。でもワールドカップではいつも一次予選で敗退してしまうのはなぜなのでしょう?
「なぜならば、ジンガがないから!!」
シュジンのこの発言は正直とても意外でした。チームワークとか、試合のストラテジーなどを理由としてあげると思っていたのに、日本が勝てない理由、それがジンガだというのです。
「ニホンジン、ジンガ、知らないよ!!」
シュジンは口を尖らせていいます。
今回は、この日本人には馴染みのない「ジンガ」という言葉に焦点をあて、ジンガって何?という疑問にわかりやすくお答えしていこうと思います。
ジンガを知っていただくと、ブラジルや中南米、スペイン・イタリアなどのラテンのカルチャーもわかり、サッカーがとても楽しくなります。
そして人生そのものをとことん楽しめるようになります。
このジンガ談義、しばしお付き合いください。
写真はサルバドールのスタジアム、フォンチノーヴァ
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●『ワールドカップが100倍楽しくなるブラジル・ジンガ必勝法』
ユキーナ・富塚・サントス著 セルバ出版 2014.6.10 224弾