2014.12.30
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前回申し上げた衝撃の事実、スプーンを使ってスパゲッテイを食べるイタリア人はいない!ですが、ちょっと説明しておきましょう。
日本の高級レストランでは、このアメリカ製マナー講座で説いているように、スパゲッティには必ずスプーンとフォークが出され、フォークをスプーンに当てて、麺をくるくると巻き取って食べます。
この食べ方がもっとも上品で正しい食べ方、だというのは日本人の誤解です。
本場イタリアではこんな食べ方はしないのです。
では、どうやって食べるかというと、フォークで食べられる分量をとり、そのフォークをお皿のふちにつけ、くるくると巻き取って食べます。スプーンを使う代わりにお皿のふちを使うのです。
長麺、ロングパスタといわれる、スパゲッティやタリアテッレ、平麺のフェットチーネなどはほとんど同じような食べ方でたべます。
映画ゴッドファーザー2では、ロバート・デ・ニーロが、移民したアメリカの家で、奥さんに作ってもらったパスタを食べるシーンがあります。このシーンでは大なべで作ったパスタがお皿にドンっと盛ってサーブされるのですが、仲間といっしょに自分のお皿にとって、上記で説明したように、フォークだけで食べているのです。
アメリカに移民したイタリア人がもたらしたハズなのに、どうしてこのようにきちんとした食べ方が伝えられなかったのか、はなはだ不思議です。
さらに、このマナー教室ビデオの、もうひとつの忘れられないシーンをお話しておきます。モノモノしい音楽で、テーブルに登場したもの、それは、チョウセンアザミといわれるアーティチョークでした。
このお花のようなものが丸のまま、おさらに乗せられてサーブされているのです。
ビデオではこの丸のままのアーティチョークを、花びらをひとつひとつとっていくように、ナイフとフォークで切り分ける・・・というような食べ方を教えていました。
イタリアではこのアーティチョークはクリスマスなどのときに食べます。お花状のものをそのまま蒸したり、ゆでたり?してやわらかくするのですが、食べるのはこの花びら状の一枚の根元の部分だけなのです。
ひとつを手ではがしてそのままポテトチップを口に運ぶような勢いで口に運び、前歯でこの可食部をスッとしごき取って食べます。
意外と思われるかもしれませんが、これが正式な、本場のアーティチョークの食べ方なのです。