2015.3.12
そうです。過酷な状況なのですから、まともに全力でぶつかって「死闘」を繰り広げるのではなく、いかに体力を温存しながら、勝ちにもっていくか、こう考えるのが人間の心理ではないでしょうか?
日本のキャプテンが敗北のあと、「苦しい状況は相手も同じです!!」と言っていました。
この意味するところというのは、自分達も苦しい、けれども相手も苦しいんだ、同じように苦しい状況なのだから、弱音を吐かず、努力と根性でのりきらなければいけない・・・けれども、結局まけてしまったのは、俺達の努力と根性が足りなかった、だからよりいっそう気合をいれて、次の試合に臨まなければいけない・・
私は彼の語調と、彼が発した言葉から、このようなメッセージを読み取りました。
でも、ここで疑問を抱かざるをえないのです。
相手と日本チーム、状況は本当に「同じ」なのでしょうか?
これは声を大にして、NO、違うよ、といわなければいけないでしょう。
相手は西アフリカのチームです。
日本とレシフェよりはコートジボアールとレシフェの方が、はるかに気候が近いでしょう。そして乗り越えてくる時差も数時間ですむはずです。
まったく異なる気候に暮らし、12時間の時差を乗り越えてやってくる日本と、気候にはある程度慣れている、そして数時間の時差を越えてやってくるコートの選手達、ドシャブリ大雨の深夜の試合で、「気合」を入れて走り回れるのは、果たしてどちらでしょうか?
答えは日を見るよりも明らかですよね。
”与えられた状況でがんばろう”、と思いがちなのは、
やっぱり日本人の特徴なんですかね?
古代より、日本列島の東には海しかないし、西には強大な中国がいて、だから、
しかたないから日本列島にしがみついてがんばろう、とか、
気候的に、冬もあれば春もくる、今は寒いが良いこともあるはずだから今のままで我慢しよう、とか、そういう歴史的な積み重ねが日本人の”我慢する”という特徴を形成したんでしょうか?
一方、ユーラシアとか、南米のような広い土地のある大陸にいれば、
“寒いから、あったかいところに移住してしまおう”、とか
“平原は危ないから、敵のいない高原に逃げてとりあえずしばらくおとなしくしよう”、とか、
そんな発想がでてくるのかもしれませんね?
その差が、サッカーにも出てくると。。