2015.4.8
そうなんです。少し前までは、ニュージーランドとイスラエルも憲法のない国だったと聞いています。
つまり、憲法改正というテーマを話すときに、頭の片隅に、憲法のない国もある(あった)、ということを少し留めておいたたほうがよういのでは、と思うのです。その上で、憲法として定めるべきことが本当に何なのか、本当に大事なことはなにか?そう考えることによって、意味があり、わかりやすく、かつ実際的な憲法が出来上がるのでは、という気がするんですね。
あと、昨今UKがEUから離脱を検討、っていう記事も良く出ていますが、
EUに加盟している以上、EUの法律はUKでも自動的に通用する、というのが
原則としてあります。つまり、UKに法律がなくても、EUで法律ができてしまうと、
UKはそれを受け入れざるを得ない(例えば人権法や、環境対策の法律等がこれに該当
します)という状況があるんです。
端的に言うと、UKは経済的メリット上EUには入りたいのだが、
法律的規制はイヤ、というすごくある意味わがままなスタンスなんですね。
で、EUの法律を否定するような法律をUK内で作ったりして抵抗するんですが、
(例えば、イギリスの自動車のスピード表示はキロメーターでなくマイルだったり、
建物面積はスクエアメーターでなくスクエアフィートだったり、
牛肉の重さはグラムではなくパウンドで表示したりするんですけど、
これはEU法上は一応ご法度なんです)
これもやはり先ほどの憲法を嫌う理由、とすごく似ていて、
憲法のような変更しにくいルールはイヤ、あるいはEU法のような自分でコントロール
の聞きにくいルールはイヤという(すごくある意味全うな)精神の表れだと思うんです。
こうした点も、日本の憲法議論の参考になるかもしれません。
ははぁなるほど・・・日本人は「我慢が美徳」という価値観があり、メリットをとるなら義務(などのデメリットも)取らねば・・我慢しなければ・・・と思う倫理があるのでしょう。
ところが、メリットは大いにとりたい、でもそれに伴う我慢は甚だイヤッ!!と思う国民(あるいは国家)はたくさんいて、その自分の我を通すために様々な画策をしているのでしょうね。
イギリス人はここの、いかにもモットモな理由付けに長けているような気がします。