2015.5.18
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これも雲の中で鑑賞した映画(フライトの機内エンターテイメント)の一つです。
気のせいか、ロンドンでは「ブリジット・ジョーンズの日記」のブリジットの恋人役のような男性(コリン・ファース)が目に付くのです。
どんなタイプか?といわれると・・・一見、真面目でお堅いイメージ、けれども母親が編んでくれたトナカイのセーターをパーティの場に着てくるような男性、そんな、どこか憎めない、ちょっと崩した紳士、それが典型的なイギリス男性のイメージではないでしょうか?
たとえば、金髪で長身、品のいいスーツをビシッと着こなしていながら、ちょっとズボンの丈が短かい男性。バンク駅周辺で働く、金融街ビジネスマンと思われる紳士が、コンビニで、超甘アマのマフィンを大量に買っていったり・・英国紳士も人間なんだなぁと思わせる微笑ましい光景を良く見かけるのです。
さて、この映画では、コリン・ファースは作家として登場します。恋人に裏切られる傷心の青年像は、彼の「はまり役」だと思いますが、今回もお決まりのように女性問題で痛手を負っています。その彼が、一人別荘に引き込み、創作に専念するわけです。
彼に接触するのは身の回りの世話をする女性がただ一人。ただしこの彼女、ポルトガル語しか語らず、英語がまったく話せないのです。コミュニケーションがうまく取れないまま、この二人の心が触れ合っていくストーリーがなかなか良いです。
またまた余談ですが、言葉が通じないとコミュニケーションがとれず、悲しい思いをすることがあります。しかし、言葉が通じないぶん、なんとか自分の意思を相手に伝えようと必死になります。仕草や表情、態度が素直な魂の表れになるのです。これまた言葉が通じない者に与えられた特権であるような気がします。
かつて大ヒットしたドラマ「愛していると言ってくれ」や、中井貴一主演の映画「ラブレター」はこうした切ないコミュニケーションを描いたものでしょう。
さて、このラブアクチュアリーでは、真面目な英国紳士である彼が、彼女に思いを伝えようと真剣にポルトガル語を勉強します。彼の行動を知らない彼女は、これまた四苦八苦して英語を勉強しているのです。
お互いが相手の言語を勉強しようとする姿勢は、サーヴィス精神旺盛な日本人としては見ていて非常に微笑ましく、オムニバスのこの映画の中では、私は一番気に入っています。
これは2005年のイギリス滞在記録の抜粋です。
UK滞在記全文あるいは他国への旅行記はこちらをご参照ください。
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