バカボンダ  世界を見た女の地球放浪記

2015.5.21

マイメット 9 UK滞在記

Abadine 067かつての(そして今も)私のタイトル(肩書き)は、「○○士」でした。

弁護士・公認会計士と並ぶ資格商売、基本的にはオフィスワーク中心の仕事であるはずなのに、どういう訳か「ドサ周り」が多かったように思います。

ここで、ドサ周りとは二つの方向性を意味します。はるか彼方、未開の地の実地調査をやらされ、毎日毎日「思えば遠くへ来たもんだ」を口ずさみながらこなす仕事、そしてもう一方は都会であっても決して堅気の商売人は近づかない場所へ派遣される仕事、この二つの方向性があります。

私はどちらのドサ周りもバランス良く?経験してきましたが、後者のドサ周り、めったやたらには近づかない現場になると、決まってある格好をさせられました。作業服と長靴、軍手とヘルメットという出で立ちです。開発中の物件の評価、工事現場等は安全のため、作業員と同様の格好をしなければいけないのです。

仕事上ペアになった上司が面白がって私の写真を撮ったこともありましたが、どのオヤジが被ったかもわからないヘルメットを着用させられるのは、はなはだ苦痛でありました。そんなことなら、マイメット、自分専用のヘルメットを持ってくるよ!と心の中でつぶやいたことも多々あります。実際工事現場には名前と血液型をデカデカと書いたマイメットを持って現れるゼネコンスタッフも何人かいたのです。

このマイメットを持ち歩くのが面倒で、自分の頭蓋骨の中に埋め込んでしまった民族・・前頭葉がヘルメット挿入後かと思うほど、見事に張り出して発達した人種・・たいへん失礼ではありますが、イギリス人を一言で表現すれば、こんな感じではないでしょうか?

シェイクスピアの肖像を思い出してください。あの「おでこ」です。地球儀の北半球部分を頭蓋骨に埋め込んだかのような、立派な前頭葉をしているのです。

イギリス人は一般に、頭部の50%以上を占めているのではないかと思えるほど、額が広いのです。しかも平面的に広いのではなく、まさに頭部を保護するヘルメットを巧妙に埋め込んだかのように、立体的に「発達」しているのです。

どうやら、この前頭葉が、イギリス人を最も強く特徴付けるパーツのようです。

人相学的には前に張り出した頭部、その内側に発達した前頭葉は、合理性志向、議論好き、現実主義、論理性追求型のキャラクターを表すそうです。

そう言われてみれば、イギリスで議会政治が発達するのも、絵画ではなく小説・文学が発達するのも、オペラよりも演劇・戯曲が好まれるのも、感性よりも理路整然とした理屈を好む体質にあるようで、私は納得の眼差しで、かれらの額を眺めるのでありました。

写真はロンドン朝の通勤風景、英国紳士はアップでとれませんでした。

これは2005年のイギリス滞在記録の抜粋です。

UK滞在記全文あるいは他国への旅行記はこちらをご参照ください。

http://yukina-s.com/global/index.html

 

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