バカボンダ  世界を見た女の地球放浪記

2015.5.28

炎の料理人 16 UK滞在記

yukina私が一番好きなパスタはペンネアッラアッラビアータ(唐辛子風味のペンネ)ですが、これは、この基本のトマトソースと唐辛子のみで作ります。 フライパンにオリーブオイルを熱し、種を取って輪切りにした赤唐辛子を入れます。弱火で炒めて油に辛味をつけます。ここにトマトソースを入れてなじませます。アルデンテ(歯ごたえが残るの意味)少し手前でお湯から上げたペンネを加え、フライパンであおります。 料理では「あおり」は重要です。基本的にしゃもじ、菜ばし、フォークなどで、フライパンの中の材料をかき混ぜることはしません。鍋を手前に引くようにしながら鍋を前後にあおって材料とソースを馴染ませるのです。 フライパンに調味料、隠し味など加えていくので、利き腕は空けておきます。ですから、あおりは利き腕と反対側でするのです。私の場合は利き腕は右ですから、左であおります。こちらは利き腕に比べ腕力が弱いのが普通です。普段から鍛えていないので、左で煽るためにはある程度練習が必要です。私もはるか昔に、フライパンにゴマだけを入れて、炒りゴマを作りながら練習しました。 余談ですが、家庭料理の失敗原因の多くは、量を見誤まることにあります。一般家庭で使うガスレンジの火力は弱のです。であれば、この弱い火力でも十分火が回るように、フライパン、鍋はやや小さめを使わなければいけません。さらに、この鍋であおることを考えると、材料は鍋の半分から3分の2程度が限界です。パスタなら、一人前か1.5人前が限度でしょう。 一度に全員分作ろうとすると、全体に火が回らず、風味が落ちて、べたべたしたパスタになって失敗します。レシピに書かれている4人前の量の半分以下で試し、徐々に最適量を検討するようにしましょう。 出来上がったパスタは熱々のうちに食べてもらいましょう。中華、イタリアンは1秒ごとに確実にまずくなります。パスタをゆでている間に、各人のとり皿、大皿、フォークなど基本的な準備はしておきましょう。 おそらく、同じレシピで作っても何かがちがう!という理由は、このようなレシピ以外のノウハウなのではないでしょうか?

これは2005年のイギリス滞在記録の抜粋です。

UK滞在記全文あるいは他国への旅行記はこちらをご参照ください。

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