2015.6.4
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ロンドンから6時間かけて、たどり着いたハワーズというところは、ちょっと意外や意外、観光地化された小都市でした。
メルヘンチックで小ぎれいなB&B(ベッドアンドブレークファスト、1泊朝食付きのエコノミーな宿のこと)も何件かあって、観光センターで探してもらった、町の中心の宿に私は荷物を置きました。ブロンテ姉妹の記念博物館や協会も、この観光センターの目と鼻の先にあります。フィッシュアンドチップスのフィッシュなしのメニュー、単なるフライドポテトをカレーソースで食べて、遅めの昼食を取りながらそのあとの行動を考えました。観光名所は30分もあれば、見て回れるな・・
が、しかし、さて、ここからが問題なのです。ハワーズは小さな街ですが、「荒野への道」の起点になっているのです。「嵐が丘」の作者ブロンテ姉妹が生活し、小説に描いた荒野はハワーズからさらに歩いていかなければならないのです。聞けば往復4時間半のハイキングコースだというのでする。4時間半というトコロで、既にこれはハイキングではないな・・という一抹の不安が胸をよぎりました。
博物館の裏側、売店出口前のポーチに立つと、細い砂利道が続いていました。B&Bの脇を沿って、森の木立の中に通じています。木の標識がご丁寧にハイキングコースと明示してくれていました。
ここで、私は落ち着いて、姉の写真を思い出してみました。見る限り、民家のようなものは無く、本当に一面のヒース畑の中にシスターメアリーは佇んでいたのです。してみると、どうやらこのハイキングコースに出向かなければ、あの光景は見られない、すばらしい一面のヒースを見ることはできないのだな・・・と思い至りました。
時計は午後3時を回っています。本日は快晴、ハイキングコースを歩き終わる頃には、荒野に沈む夕日が見れるかもしれない・・何よりも、天気の変わりやすいイギリスで、明日が今日より天気がいい保証は無いのです。よし、行くか!!
決断の早さをウリ?にしている私はこうしてすぐさま「荒野への道」を歩き始めたのです。
これは2005年のイギリス滞在記録の抜粋です。
UK滞在記全文あるいは他国への旅行記はこちらをご参照ください。
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