2015.9.2
ジーコさん、ちょっと観念的で難しいお話ですが、何が問題なのか?何を解決するべきか? これはみんなわかっていたということですね。
つまり、善と悪があって、最終的に善が勝利する、人はこの勝利のために生きて死んでいく、という倫理があった、そんなことでしょうか?
そう、そうなんです、仰る通りです。この考え方は、二元論、と呼んでるものです。
で、その善と悪があるという二元論をベースにやっと”ピキッ”とひらめいたのが、
エジプトからシナイ山へ逃げ出したモーゼ(ユダヤ・キリスト教/イスラム教の開祖)、や
イランかアフガニスタン辺りにあったヴェーダ(仏教のベースとなる思想)なんです。
モーゼやヴェーダは初めてこう見破ったんです。
“世の中には、善と悪の二つがあるのではない、
善は悪でもあり、悪は善でもある”、と。
つまり二つの要素は実は一致して一つになのだ、とひらめいたんです。
これは二元一致論と呼ばれています。
モーゼはこう言ってます(十戒-Ten Commandments)
I am the Lord thy God, thou shalt have no other Gods before me (神は一人しかいません)
これがモーゼやヴェーダのこの二元一致論というヒラメキだったんです。
この前書いたかもしれませんが、たとえると、
”地球は大地と海の二つできている、でも宇宙から地球を見れば一つだった”、
そういうヒラメキだったんです。
それは、ストンと腑に落ちますね。生きることは死ぬこと、この仏教の教えも、ずっと考えていますが、同じことを言っているのですね。