2015.9.16
«バカボンダ 世界を見た女の地球放浪記一覧へ « 投稿一覧へ
「日本人は冷たいよ!サッカーはもっと熱くならないとダメなんだよ!!!こんなにまじめにやって、サッカーじゃない!熱いスピリトが何もないよ!!!」
日本人としては十分盛り上がっているつもりだと思います。
けれどもこれはブラジル人からしてみると、全くなっていないようです。シュジンはずっと、だからサッカーが弱いんだ!!!と力説していました。
サッカーのプレー内容だけでなく、一度ブラジルの国民が、どうやってサッカーを観戦しているのか、それを中継してみるのも、日本人には新鮮なおどろきになり、けっこう面白いかもしれません。
さて、ブラジルが勝利を決めた日、深夜の試合を私は見過ごしてしまいました。
目覚めると家にシュジンはいません。
この時、うちのマンションの前に新しい高層マンションが建築中で、朝から晩まで工事用のトラックが盛んに出入りしていました。
ピーッピーッと大型トラックをバックさせる笛の音がいつも聞こえていました。
けれどもこの日は、この工事用トラックの搬入も早く始まったようで、ピーッピーッという笛が窓の外から聞こえて来ました。
そして、その笛の音が次第にちかづき、ピッピ、ピ・ピッピ・ピッピッとまるでサンバのリズムを奏でているかのように聞こえ出しました。
私はハッとして「おかしい」と思い廊下に出ると、あぁ、案の定です。
おそらく近所のブラジルバーで、一晩中観戦していたのでしょう、ブラジルの真黄色のユニフォームを着たシュジンがエレベーターホールからこちらにやってきました。口にはサンバホイッスルをくわえています。さらに、足元にはサッカーボールです。
そう、シュジンは六本木のブラジルバーから家まで、ずっとドリブルをしながら、サンバホイッスルを吹き、ブラジル勝利の喜びを近隣の住民にアピールしつづけてきたのでした。
これがラテンです。この熱いパッション、サッカーに対する意気込み、ブラジルと日本ではそれが全然違うのです。
チームユニフォームと応援グッズを携えて、さらにドリブルまでして自国チームの応援をする、日本にもこれくらいの応援スピリットがあってもいいのかもしれません。
写真は飛行機から見た、ブラジルの楽園、フェルナンドジノロンニャ島の海
こんな面白エピソード満載の著書はこちら!
●『ワールドカップが100倍楽しくなる ブラジル・ジンガ必勝法』
>>> ユキーナ・富塚・サントス著 セルバ出版 2014.6.10 224弾
>>> http://goo.gl/sZh4XX