2015.9.23
«バカボンダ 世界を見た女の地球放浪記一覧へ « 投稿一覧へ
ブラジル、ラテン系のキモ、魂ともいえる音楽、特に黒人たちが生み出したアフロレゲエという独特の音楽をきいていると、この音楽を生み出した黒人たちの生活を考えます。
サルバドールの海岸には、この街にポルトガル人が入植したときから建っている古い灯台があり、今は博物館になっています。
この海洋博物館には、当時の奴隷貿易戦の様子が再現された絵が展示されています。
この土地を植民地とした白人達には、肌の黒い生き物を自分達と同様の人間だと認識する倫理はありませんでした。
過酷な労働、道具として扱われる、虐待され、死に追いやられた、悲しいことですが、それがこの町の黒人たちの歴史です。
「Life is pain、生きていくことは、時にとても辛すぎる・・」
シュジンはあるとき、こういいました。これを聞いたとき、私はその奥にある、黒人の不幸な歴史を、自分の目で直接、見たような気がしました。
「それでも、安楽の死すらも許されず、永遠に苦痛に耐えなければならない人もいる。」
この海洋博物館でみた黒人奴隷たちの記録を思い出すと、自然とこんな言葉が、私の中に聞こえてきました。
グローリィという映画では、白人の将校が黒人舞台を編成します。
一日の過酷な訓練が終わって、この将校が日記に記すのです。
一日立ち上がれないほど厳しい訓練をしているのに、彼らはああして火の回りに集い、音楽を奏で、白い歯を見せて笑いあっている、自分には理解できない・・・
そう、これも、黒人が生きていくために身に着けたスピリット・ジンガなのだと思います。
動画は映画グローリーの一節
こんな面白エピソード満載の著書はこちら!
>>> ユキーナ・富塚・サントス著 セルバ出版 2014.6.10 224弾
>>> http://goo.gl/sZh4XX