英語難民と英語貴族

2019.5.6

日本の官僚制度を英語で説明1

今日は、官僚主義についての、京セラの創始者稲盛氏の解釈をみなさんと共有したいと思います。

日本の行政主導型の仕組みについて、私は常日頃から疑問に思っていました。日本の社会の矛盾を考えると、必ずここに行き着きます。日本の役人は、エリートです。霞ヶ関のとても優秀な人材です。この人材が集まっているのに、日本に不利益になること、日本人をダメにすること、ここに注意が向いているように見えるのです。その背景は何なのだろうと考えていました。稲盛氏の説明で、とても納得がいきました。

「戦後の日本を貫いてきた政治行政システム、または官僚の仕組は実は民主主義にはなっていません。あえて言えば官僚主導型、あるいは官僚独裁主義的なシステムで運営されている、このシステムは現状維持で社会の秩序を守り、経済を発展させるという考え方です。

GHQ は日本を治めるのに、戦前からの官僚、つまり「お上意識」を持った人たちをそのまま組織として残しました。」

→これはとてもアメリカ的な発想のように見えます。アメリカはトップダウンの仕組みが多いです。トップが頻繁に変わっても、トップに従う姿勢を持っている人であれば、トップはこの人たちを簡単にコントロールできます。強い反骨精神がある人だけを取り除いていけばいいのです。

なるほど、ここに原点があったのかと思いました。

ここにアメリカの競争原理と形式的な平等の精神が入り込むことで徐々におかしくなっていったようです。

「戦後は大学を卒業して国家公務員の上級試験に合格すれば中央官庁の官僚になることができます。そういった人たちが、マッカーサーの権威を後ろ盾に、国民を押さえつけるということを始めました。マッカーサーの意をくんだ日本の官僚たちは、日本が暴走するのを抑え、安定した方向に向かうよう必死でがんばりました。荒廃した世相の元、国民の意見を聞いていたら、おそらく日本は赤化されていたでしょう。その時から、官僚たちは国民を信用しなくなったのです。自分たち一握りのエリート官僚集団が、日本の国の将来を考えていくべきだと思ったのです。清廉潔白な我々若い官僚が、日本の国を守るために舵取りをしなければいけないという独善的な使命感に燃えていたのです。そういうふうに国民を信用しないわけですから、国民の代理である政治家も信用しません。」

さて、これを英語にしてみましょう!!

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