英語難民と英語貴族

2014.10.16

伝わる英語のヒント 1きちんと伝わる英語を話すための日本語トレーニング

はじめに

このコーナーでは、外人ときちんと話ができることを目標にします。きちんと話ができる、というと皆さん「英語がペラペラに?無理だよ、いきなりそれはハードル高すぎ!」と思われるかもしれませんが、そうではありません。きちんと話ができるとは、きちんと相手に伝わる最小限の英語表現をいいます。
このきちんと相手に伝わる最小限の英語を話すにはいくつかコツ、ヒントがあります。
日本人のほとんどは、こうしたコツを心得ていないので、何を言っていいかわからず、相手から話しかけられただけで、頭にカーッと血が上ってしまい、自分の意見が伝えられず、相手の言うこともわからず、という英語玉砕経験を重ねています。
こうした失敗は英語を話す上でのきちんとしたステップを踏んでいないからおこるのです。ここではそのもっともベーシックなステップを説明し、では自分がきちんとした英語を話すにはどうすればいいのか?をアドバイスしていきます。


 

伝わる英語のヒント

Tip1(ヒント1)
話す内容は、短い文にする
当たり前ですが、外国人と話すとき、手元にアンチョコはありません。ですから基本的に外人と話すときは何も見ないで話すのです。何も見ないで話す、ということは、英語の文章を頭の中で暗記している必要があります。けれども、ここがおかしいところなのですが、日本人のほとんどは自分で英文を作るときは、とても長い文章を作ってしまいます。そして外人と話すときに、その長い文章を思い出せず、しどろもどろになっている。ここが誤りだと指摘したいのです。
こうした長い文章をつくる、それを覚えて話せない・・・から来る失敗は、短い文章を作るようにする特訓で解消されます。
長い文章で表現しようとしないで、自分のいいたいことを短い文章をいくつか組み合わせる、という形式にすればいいのです。頭に思いつくことを短い文章におとし、いくつかの文章で構成する、この訓練をするだけでも、英語がぐんと見違えます。
具体的には、自分で言いたいことを書いたとき、これが二行にまたがるようでは長い文章です。伝わる英語を話すため、目標とする文章は一行と半、これが最大です。
文章はとことん短く!!!!これをキモに銘じてください。


 Tip2 (ヒント2)

ゆっくり話す
短い文章を、ゆっくり話せば、相手にはあなたがいいたことの核心(コア)が伝わります。そして、思いやりのある相手、とても頭のいい相手なら、あなたの言うことに耳を傾けてくれ、自らもゆっくり話してくれます。この相手にゆっくりはなさせる、ということがポイントなのです。
よくラジオ講座などをきいていると流暢にすらすらと・・ということを強調され、一定のリズムでペラペラ話すことを強要されますが、実際の英語界では、きれいな発音とアクセントで流れるように話している外国人(ノンネイティブ)の方が珍しいのです。
余談ですが、これも外国人が「日本人は摩訶不思議な人種である!」と考える理由です。日本人は細かい知識やイディオム、単語などを重箱の隅をつつくようにこと細かに覚えています。けれども非常に簡単でよく使う言葉が間違っているので、意思疎通がうまくできないのです。さらに英語講座のおかげで、アメリカ英語の発音に習熟している人が多いのですが、これが裏目に出てイギリスベース(香港・シンガポールを含む)のところではリスニングがまったくできなくなる、ということもあります。ネイティブでも知っていることを知っていて、発音もいい、けれどもちょっと言っていることの意味がわからない、日本人、彼らはどうやって英語を勉強しているのやら・・?これが彼らが日本人に抱く疑問なのです。
こうした知識や発音、アクセントよりも、英語界のノンネイティブの人が話しているルールに従うべきです。それは、短い文章でゆっくり話す。適切な言葉をつかう。決められた文法ルールに従う、ということです。逆にいえば、こうしたスキルを身につけていると、外国人と接したときに、流暢な英語でなくても、きちんとコミュニケーションがとれるようになるのです。

ページの先頭へ戻る