英語難民と英語貴族

2014.10.20

ぺらぺら頭とニチニチ和訳 5きちんと伝わる英語を話すための日本語トレーニング

英語アタマに近づく、ニチニチ和訳具体例

では実際に日本語の置き換えを具体的にみていきましょう。
まず下記は私が、今、一番日本語で伝えたい内容です。
「多くの日本人から「どうすればあなたのように英語ができるようになりますか?」と聞かれます。私はまず、真っ先に毎日継続すること、と答えます。スポーツの例を考えて見ましょう。野球のレギュラーになりたければ毎日素振りや投球を練習しなければいけません。英語もこれと同じで身体能力を毎日鍛えることが必要なのです。」
上記はきっちり5文です。全体で4行ですから、一文の長さも最大1.5行を超えていません。
次に内容を上記ポイントからチェックしていきましょう。
まず各文にSVを作っていきます。
1 一般に受身形よりも能動形の方がわかりやすいので、能動形にします。「私は○○と聞かれる」よりも、多くの人が私に○○を聞く、とした方がわかりやすいです。さらにかっこの中ですが、これも意味を考えてSVを際立たせた文章、SがVする、に着目して言い換えます。「どうすればあなたのように英語ができるようになりますか?」これは英語上達の秘訣を聞いているわけですから、英語上達の秘訣は、何ですか?と言い表すことができます。最初の文章1は言い換えるとこのようになります。多くの日本人が私に尋ねる、何が英語上達の秘訣か?
2 次に第二文にいきましょう。これも第一文と同じように、私は彼らに答える、英語上達の秘訣は英語学習を毎日継続することだと、と言えるでしょう。
3 第三文ですが、これも基本ステップに忠実にSVを作っていきます。「○○しましょう」は丁寧な表現ですが、ズバッと要点をいえば、○○しなければいけない、○○する方がいい、という意味合いです。さらにこれに主語を補って、私たちはスポーツをこの英語上達法の例として考えなければいけない、としてみます。
4 第四文は、~したければ、・・・しなさいという構文ですが、~の箇所と・・・の箇所には、この日本語置き換えのルールに従って、ともにSVを必ず入れます。~の部分は、もしもあなたが野球でレギュラー選手になりたいと欲するならば、とSVを作ります。そして次の・・・の部分もあなたは毎日素振りと投球の練習をしなければいけないとSVを作っていきます。
5 最後の文章は何をSとし、何をVとするか悩ましいところです。この場合は言いたいことにピュアにフォーカスします。言いたいことは、英語上達には毎日のトレーニングが必要、ということを言っているのですから、これをベースにしてより具体的に、必要な内容を加えていけばいいのです。スポーツ能力向上のように、英語能力向上は身体能力を毎日鍛えることを必要とする。ここで注意するべきは具体性です。「このように」といってるところを、スポーツ能力向上とさらに具体的にさし、「英語は」とさらりと流しているところにも「英語の何?」を表す英語能力向上、と具体的に示しているところです。

このようにして作り上げた日本語組み換えを見てみましょう。

多くの日本人が私に尋ねる、何が英語上達の秘訣か?私は彼らに答える、英語上達の秘訣は英語学習を毎日継続することだと。私たちはスポーツをこの英語上達法の例として考えなければいけない。もしもあなたが野球でレギュラー選手になりたいと欲するならば、あなたは毎日素振りと投球の練習をしなければいけない。スポーツ能力向上のように、英語能力向上は身体能力を毎日鍛えることを必要とする。

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